先日の慶應大学内での食べ放題に続いての東京都港区・田町ネタである。
田町といえ【慶應・森永・NEC】というイメージで過ごしてきたのだが、あろうことか最近「あらいぐまラスカル」のコラボカフェがあるという。
舞台は田町のワインダイニング「nico kitchen」さん。
(ラスカルについては裏メニューなのか、ぐるなび内では触れられていない)
「なぜ、田町にラスカル。」
疑問はその1点のみだが、ビジネスマンとラスカルが戯れる様子は見ものである。
しかし残念ながら平日に伺うことができなかったため、土曜日に訪れた思い出をご紹介したい。
(日曜日は定休日とのこと)
※2014年12月5日追記「大事件」
食べログを確認したところ、なんと、11月14日をもって「ラスカルカフェ」メニューをお休みすることになったとのこと。
もう一度行きたかったのに・・・無念極まりない。
再開を祈りましょう。
ニコキッチン (nico kitchen) - 三田/カフェ [食べログ]
せっかくなのでジーンズに赤ボーダーというスターリングファッションでお邪魔したかったのだが、あいにく白黒の囚人ボーダーシャツしか持ち合わせておらず、断念した。
- アーティスト: テレビ主題歌,大和田りつこ,日下まろん,潘恵子,やまがたすみこ,小林千絵,大杉久美子,下成佐登子,工藤夕貴,新田恵利,西田ひかる
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
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※スターリングは左端
■駅から10分弱歩く
田町についてから店の詳細な位置を確認したのだが、思いのほか遠い。
田町駅西口を出て、第一京浜を右へ右へ。割とひたすら右である。
「私が社長です!」なAPAホテル前を通りすぎ、まだまだ右へ。
(この時点で、APAホテル側の歩道に渡っておいたほうがよい)
しばらく行くと、印刷会社の廣済堂さんを発見。
ここで曲がる。
黄色い円で記した細い道を少し歩くと再び大きな道(旧海岸通り)にぶち当たる。
その奥に見える、「芝」と書かれた門をくぐってすぐ、左手にお店は現れる。
ラスカルののぼりがはためく、午後4時。
「ラスカルカフェ」なるイラストもあるが、基本的には店のオリジナルメニューが展開されており、いわゆるコラボカフェとは一線を画すようだ。
※最近のコラボカフェニュースといえばコレ
「Lien de SAZAESAN(リアン・ドゥ・サザエさん)」 - とれたてフジテレビ
看板あらいぐまとして貼り付けにされているラスカル氏。
「ボクの時間は14:00からなのミャ♪」とのこと。
ラスカルの声って野沢雅子さんなんだよな・・・
世界名作劇場における野沢雅子さんといえば、やっぱり「ポリアンナ」の「パレーさん」が最も好ましい。
「チルトンよくやった!!」と拳を握った日を忘れない。
■ラスカルに会いに
さっそく店内へ。
こじんまりとした、清潔感のある店内には液晶テレビが掲げられており、エンドレスで「ラスカル絵描き歌(音声なし)」の映像が流れていた。
先客は1名しかおらず、いちばん奥の広い席を使わせていただくことができた。
各席にはラミネート加工されたラスカルメニューが複数枚設置されており、その自己主張ぶりは意外であった。
WEBサイトではあんなにもクールに、ラスカルのラの字もなかったのに。
全部食べると財布にも摂取カロリーにも事件が起こるため、「ラスカルの大好きなとうもろこしたっぷりスコーン(890円)」とアイスコーヒー(380円)で手を打った。
注文を終え、店内をキョロキョロ見回す。トイレに行く。
大変清潔で居心地がよい。
しかも平日夜および土曜日終日は60分980円でワインが飲み放題なのだそうだ。
ラスカル目的ではない日をつくり、ワインに溺れたい。
入店時には気付かなかったが、入り口にラスカルが見える。かわいいな。
しばらく待つと、のっぺらぼうのラスカルスコーンとアイスコーヒーがやって来た。
店員さんからチョコペンを渡され、スコーンにラスカルを描いてくださいねと告げられる。
チョコペンがもしも固まったら、再度温めてくれるそうだ。
固まったのはチョコペンではなく、私の方である。
これはまずい。
とにもかくにも、画力が中途半端なのである。
うまければ越したことないし、「画伯」と呼ばれるほどの下手さであればネタにもなろう。
どっちつかずの私はどうすればよいのだ。
■ラスカルを通じて自らの人生を振り返る
人生におけるポリシーは
「選ぶなら、安全牌」
「負け戦には、手をつけない」
である。
このままのっぺらぼうの状態でスコーンを食べてしまおうか。
悩むまでもなく、ポリシーを大事にするのならそのルート一択だ。
周囲をシラケさせて「空気読めない」レッテルを貼られる日々にはもう慣れた。それが日常だ。
よい、よいのだ、私は女子アナでもなんでもなく、ただの一般人なのだから、バラエティ感満載の雰囲気に乗っかる必要などない。
変顔合戦には参加しないし、モノマネ合戦が始まればトイレに籠るし、白魚の踊り食いは断固として拒否したではないか。
思い出せ・・・
友人たちと東京ディズニーランドに行き、ジェットコースターめぐりをする彼らについていくことなく、「イッツ・ア・スモール・ワールド」をひとりで何周も巡ったあの日を。
世界は、小さかった。
あの日知ったじゃあないか、世界はちっぽけだと。
となると己の存在はミジンコクラスであり、そんな存在が足掻いたところで世の中何も変わりやしないのだ。
だから安心して、
己を、
貫け!
・・・闘え!
闘うんだよ!
(スクロールお願いします)
■僕はただ、ラスカルを森に返そうとしただけなんだ
なぜ、描いてしまったのだろうか。
ラスカルと認識できなくもない、ぎりぎりの中途半端な画力。
私の人生を物語っているようではないか。
きっとこの先もこんな中途半端な日々が待っているのだろう。
と絶望感に打ちのめされていると、先ほどの店員さんが頃合いを見計らったかのように再び現れた。
「わあ!上手に描けましたね!」
重い言葉である。
「いやはや・・・チョコペンというのは存外扱いにくいものですな・・・」
動揺をひた隠そうと足掻いたところ、世界名作劇場に出てくるヒゲのオッサンたちのような口ぶりで返答してしまう。
そうですよね、なかなかうまくいかないですよね、でもちゃんと描けてますよ!とフォローしてくれるお姉さんの言葉に俯くことしかできない。
「せっかくだから、相席させてください!」
目の前の席に置かれる2体のラスカル。
これは、かの有名な「ぼっち客に神対応」という現象だろうか。
「ムーミンカフェ」がぼっち客に神対応したと話題に 本当か試しに行ってみた | Scoopie News
目の前で起きている事実を受け止めきれない。
左のラスカル1号(ポーズがヨンさま風)と不細工スコーン、その名も「ブスカル」が同じ方向を見ているのは、これは、何かを示しているのか?
「写真、撮ってもいいですか?」
Facebookページを運営されているらしく、そちらへのUPを検討されているそうである。
ここまで来たら、いっそ笑いものになるのもよいではないか。
それに私自身、2匹のラスカルとブスカルの3ショットを携帯に収めたかったので、撮影を承諾することにした。
■とうもろこしを・・・駆逐してやる
写真を撮るとお姉さんはキッチンに消えてしまい、同タイミングでカップル客がやって来た。
彼女がラスカルファンのようで、あれもこれもとコラボメニューを注文していた。
とんだラスカップルである。
彼らの幸せそうな雰囲気をよそに、スコーンをいただく。
ラスカルの大好きな木苺のソースも効いている。うまい。
なによりスコーン自体が、とうもろこし粉を使っているようで香ばしくおいしい。
ああ・・・のっぺらぼうのままなら、心を痛めることなくおいしい想いができたのかもしれない。
ふと目の前を見れば、2体のラスカル。
ありがとうよ、慰めてくれて。
私だって、ラスカップルとか言われたいんだぜ?
あんたの飼い主だったスターリングみたいな、芯のある優男に出会いたいのだぜ?
でもそれはできないの。宿命なの。
なぜって?それは私が中途半端な存在だからよ・・・。
ため息ひとつ、食べかけのスコーン皿を見やる。
ラスカルの顔は無残にも3分の2ほどが1.6メートル級の巨人(独女)に食われており、木苺ソースはさながら・・・
・・・いや、止そう。
いまさら進撃の巨人のアニメを観始めたからって、世界観の融合はいけない。
ちなみに380円のアイスコーヒーも量がたっぷりでおいしかった。
スコーンも比較的大きかったので、かなりの満足感をえることができた。
このボリューム感なら、例のワイン飲み放題やおつまみメニューも楽しめそうだ。
改めて訪れたいお店である。
■後日談
店のFacebookページをおそるおそる覗いたが、私のブスカルは掲載に至っていなかった。
つくづく、己の中途半端さを痛感するばかりである。
モンスターストライク(モンスト)TV CM あらいぐまラスカル篇 - YouTube
■次回は
健康的に食べ放題!「野の葡萄」の感想をお届けする予定です