今週のお題「ゴールデンウィーク2014」
3月末の発売から早ひと月、季節は初夏となり、ゴールデンウィーク只中に「ガリガリナポリタン」を食した私・やまま。
ゴールデンウィーク2014 やっとガリガリ君ナポリタン味を食べたの巻 - 言いたいことやまやまです
下記は、どうにかしてブログで感想を言えそうなGWっぽい体験を求めた結果、
ガリガリ⇒氷⇒アナ雪
という連想に至り、ファミリーに紛れながら鑑賞してきた記録である。
■期待値マイナスからのスタート
始めに申し上げておくと、ディズニーという世界観は不得手である。
夢、魔法、ミュージカル!
小動物、姫、王子、キッス!
そのキラキラ感が、どうにも居心地が悪い。
居心地の悪さは嫌悪感に変わり、いつの間にか敬遠するようにまでなっていた。
本当のところは、独り身で卑屈に日々を過ごす私にはまぶしくて、妬ましくて、潜在的にその世界を直視しないよう心がけているのだと思う。
したがって、「アナ雪」鑑賞も実を言えば不本意な行動である。
本作の「劇場で歌おう」イベントに対する爆笑問題・太田光のコメントが炎上していたが、本音では、彼の発言で胸がスッとした自分がいる。
爆笑問題の太田光 「アナと雪の女王」主題歌を歌う女性に「本当に気持ち悪い」 (リアルライブ) - Yahoo!ニュース
ただでさえファンが多いディズニー作品。
それでいて内容がよい、曲もよい、字幕版にも吹き替え版にも魅力があり、3D技術も高いとあらば、そりゃヒットもするだろう。
しかしそれが、日本における洋画(アニメ)史上最高の興収をたたき出しているとなると、「何がそんなにいいわけ?」となる。
頭ごなしに否定するわけにもいかないので、「ガリガリ君のせいで観る羽目に」ということにして、鑑賞に至ったのである。
ガリガリ君よ、世話になったな。
※ごめんね、あなたのせいにして。
■純粋におもしろかった
ファミリー層が多いシネコン、しかも吹き替え版とあって、小さなお子さんを連れた若いパパ・ママが多い回だった。
2時間に満たない作品なので、それはそれはテンポ良く話が進んでいくし、前評判の高さを踏まえたうえで鑑賞しても、神田沙也加の歌唱力と演技には「こんなにすごかったんだ」と感嘆させられた。
ピエール瀧が演じる雪だるまのオラフもよい味を出しており、あっという間に鑑賞時間が過ぎて行ってしまった。
劇場に赴き、鑑賞したからこそ感じたのは、
「大変クオリティの高いアニメ映画である」ということと、
「女性が共感する要素が多い」ということ。
性格が真逆のWヒロインが戦い、成長していく様は、キラキラ系女子も、そうではない無骨系女子も、様々な女性にとって共感ポイントを見出しやすいのではないか・・・と推測するのである。
■本当に誰でも共感ポイントを見出せるのか?・・・非社交的独女の視点だとこうなる
(ネタバレ要素もあり)
非社交的独女とはすなわち私であるが、共感対象は姉の「エルサ」のほう。
ストーリーに沿って、連想したこと、思い当たったことを記していくと、
1)魔法の力を抑えようと奮闘するも、抑えられなかった
「婚活してみたけどうまいこといかなかった」という経験に重なるシーンである。(あとづけ)
2)ハンス王子と結婚しますゥ、と騒ぐアナにぶち切れて攻撃
結婚式の二次会の招待状が届くも、失恋の痛手から「欠席」という氷の刃を返信したことがある。
友と信頼を失う瞬間。
3)ありの~ままで~!
私の大いなる力(=妬み・ひがみ)が他人を傷つける・・・極力人と会わないほうがいい!
こんな性格ブスを拾ってくれる男子もいないに決まっているし、もういいや、独身貴族として生涯を遂げる!
決めた、決めたわ!もう私は婚期などに焦らない!
我が道を行く!1人で籠る!
少しも!
寒く!
ないわァァァァァァァァァ!
こじらせた決意のフェーズ。
4)さらばアナ!立派な氷の城でひとり暮らし
人と接点が減った分、自分と他人を比べることが減った。
自分の欠点にガッカリする機会も減った。
気楽な日々。いいじゃん、自分らしくいれば。
スカートも履かないし料理できなくても問題ないやい。
勘違い強がり病を発症。
5)姉さん、氷漬けになっている街を元に戻して!うるさいな、人前は嫌ったら嫌!
1人で籠ることを固持しようとするが、本人は良くても、生きていくには多少なりとも人付き合いが必要である。
本人の独りよがりで他者に冷たく当たり、温かい人々を傷つけていることに無自覚というアイタタぶり。
信頼している他者から「アンタいい加減にしなよ」と言い渡され、自らのしでかした行為を知る。
ううう、申し訳ない・・・なんてことしてしまったんだ・・・
「申し訳ないと思うなら、いつまでも籠っていないでちゃんとしなさいよ!」
えーだって無理だもん、他人と関わるのは面倒だもん、1人でいたいんだよォォォ!!!
罪悪感を抱きつつも、雪男でもつららでもなんでも放り投げ、とにかく意固地になって外界を突っぱねるの巻。
6)アナが凍ってしまった・・・大事な人を失って心を入れ替え、外の世界へ!
最後までめげずに諭してくれていた、信頼できる友人もついに呆れ果て、去って行ってしまったあの日。
念願の孤独!・・・しかしなんと心細いことか。
そして、悲劇のヒロインぶって大切な人を傷つけてしまった私・・・
あまりにも情けなくて泣けてくる。
だめだ、こんなことじゃ。
人として恥ずかしい。今まで傷つけてきた人たちに申し訳ない。
そう思うならがんばらなければ!
勝手に一念発起。外界へ。
さあ、果たして人として成長し、充実した人生を送ることができるのか!?
・・・という、非社交的独女再生への物語であると感じたのであった。
非社交的独女、というか私の問題点といえば大きく2点。
A)異性との出会いのチャンスを初めから放棄している(身なり・言動・表情ほか)
B)どうしても比較してしまうので、世代の近い同性を避ける(同窓会欠席ほか)
1人を貫いている本人はよいのだが、つっけんどんな対応をされたり、気を遣って会合に誘ったのに断られたり・・・周囲はいい迷惑なのである。
映画で雪まみれになる人々を見つめながら、己の行動を改めようと思わされた次第。
そう、人は1人では生きていけない。
いい歳こいて、「ありのままで、おひとりさま」を貫くことを優先し、周囲にご迷惑をおかけするようなことがあってはいけないのだ。
「ありのままで」がヒットするなか、皮肉にもこの映画から「ありのままじゃダメ」という教訓を得たのであった。
ああ、観ていて他人事とは思えず胸が痛かった。
ディズニー作品ファンはもちろん、敬遠されていた女性の方も、せっかくなので1度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
■そういえば
思い返せば、全てはガリガリ君ナポリタン味からの啓示・・・。
ありがとう、ガリガリ君。人として成長します。
今後もガリガリストとして新味に絶えなく挑戦していこうと決意するのであった。
※そこで、ガリガリ君アピールコーナー。
衝撃シリーズはこんなに売れ残っているのだろうか・・・