肉ツウの先輩から「恵比寿に肉の名店がある」と教えていただき、恵比寿駅から7~8分歩いたところにある「89BAL(ヤクバル)」さんへ。
「肉師」が選び抜いた国産黒毛和牛と産直野菜がいただけるそう。この日は10名でコースをいただきました。
…その前にいただいたのが、主催してくださった方の持ち込み品・ベルサーチのワイン。
シュワっとして、とってもおいしいです。(私に飲ませたのは間違いだったと思います、ほんとすみません、でもおいしかったんです、でもその価値がきっとわかっていない…!!)
お肉づくし!
春菊のサラダからスタート。さっぱりとおいしく、あっという間に平らげてしまったのだけれど、今思えばお肉到来のときまで温存しておけばよかった。
カプレーゼのトマトは熊本産。店主さん(肉師)のご実家が熊本の牧場とのことで、お肉のみならず、厳選された産直野菜がいただけるのも89BALさんの魅力。
「トマトが食べられない」「だがしかし火の通ったトマトとケチャップは別である」とのたまう男性は世に多く存在するが、この日ばかりは男性陣がこぞって「このトマトはうまい!」とバクバク。いただいてみれば、確かにうまい。味が濃いのだ。コクがある、と表現しても頷いてもらえるのではないか。チーズもねっちりとした食感でかなり好み。おかわりしたかったくらい。
ついに肉来たる。牛と鶏のタタキは噛むたびに旨みが口の中に…。この写真を見ると「春菊とっておけばよかった」の後悔の念がつのる。肉の旨み×春菊の香り…うらみはらさでおくべきか…(また行きます)。
お肉の旨みを堪能したあとは、蒸し野菜で一旦クールダウン。
でも、この野菜がまた甘くてうまくてローズマリーの香りが心地よくて、むしろテンションは高まるばかり。メインディッシュの到来に向けてドンコドンコと太鼓の音が聞こえてくる。
メインディッシュと思いきや、大将はこのあとに控えているというではないか。太鼓の音が力強くなっている。ボリューム満点の豚肉ポルケッタ(※)と、大阪王将の「チューリップ」を思わせるチキン。
ポルケッタとは、イタリアでよく食べられているという「豚のロースト」だそうで、塩漬けした豚にローズマリーなどの香草・薬味を入れてローストするお料理だとか。参考サイトに掲載されている、まるごと豚一匹がローストされている様は圧巻。
※参考:
ポルケッタ・ディ・アリッチャの謎イタリアを味わうWEBマガジン「SAPORITAサポリタ」 | イタリアを味わうWEBマガジン「SAPORITAサポリタ」
若輩者、切り分け係を務めさせていただきましたが、豚肉とは思えぬ”ホロッ”と崩れていく様を不思議に思っていたけれど、シンプルな「豚ステーキ」ではなく「ポルケッタ」なるお料理だったとは…。上記サイトを拝読する限りでは塩漬けされているようだけれど、いただいたポルケッタはほんのりとした塩気とソースの甘みが相まって、とてもおいしかった。(※「ポルケッタ」関連については15日修正・追記)
鶏肉の自立補助役としてタルタルソースが敷かれているのだが、これもまた香草たっぷり。酢ではなくレモンの酸味が新しい、おしゃれなタルタルだった。チキンを立たせるとともに一緒に味わうことで風味に広がりを持たせるという、自己主張していないのにキラリと光るワザがうっかり目立ってしまう存在。あーあ、そんな人間になりたいナー。
ドンコドンコドンコドンコ……ドンペリ!
心に響き渡る興奮の太鼓、それを助長するドンペリ!ズバリ、ホストクラブで見かけるやつでしょう。高いやつでしょう。これもまた、主催された方の持ち込み酒とのことで、ご相伴にあずかることに。
シュワっとしておいしかったです(2度目)(本当にすみません、すみません、すみません…)。
ドンコドンコドンコドンコドーーーーーーーーーーーン!
ついに来た!メインディッシュのお肉はタン・ハラミ・ランプの黒毛和牛倶楽部。ヤー!
タンは柔らかいのに噛みごたえは残っていて、擬音語で表現するなれば「シュクッ」。あっさりしていていくらでも食べられそう。ハラミの脂、ランプのさっぱりジューシーな味わい…それぞれに異なる幸せ、ビーフ・トリロジーがここに。
最後にもういちど春菊をいただきたいくらいだったけれど、この日はカレーで〆ることに。
お店の隠れた人気メニューだという「肉師の気まぐれカレー」はなかなかの辛味。お肉のおいしさで幸せに緩んだ気持ちがキュッと引き締まる心地がした。ごちそうさまでした。
お店情報
この日は主催者の方々のアレンジも加わっていたが、全5品からなる特別コースが4000円~。ドリンクは特にワインの種類が豊富だそうだが、野菜も自慢のお店とあって、生トマトテキーラトニック(720円)など珍しい「野菜カクテル」なども楽しめる。
ランチ営業もされているとのことで、こちらは1,000円~。
仰々しくない、カジュアルでこじんまりとした店内は居心地いい。駅からほんのり離れた裏道にあるので、「このお店を知ることができた自分」に若干酔いました。早く「恵比寿でうまい肉食べるならさ…」と言ってみたい。なんで男役なんだ!誰かに連れて行っていただけることを切に願っております。
ネット予約や詳細確認は下記リンクよりどうぞ。