「生ハムメロン」ってうまいよなあ、と思うようになったのは30歳を過ぎてからかもしれない。「それぞれにおいしいのだから、無理して一緒に食べなくても」と思っていたはずなのに、「ハンバーガーに無理やりピクルス入れているのと同じ」と思っていたはずなのに、いつの間にか「ハムの塩気とメロンの甘さは合う」と思うようになっていた。これは進化なのか退化なのか、はて。
いや、メロンでなくたっていい。生ハムが持つ「アシスト力」の偉大さに気づいたのが30を過ぎてからなのだ。
ある日のランチタイムに
最近ヤケ食いが続いていたこともあり、体重が増えて増えて仕方がない。久々に低糖質な食事を考えるようになった。
安価な低糖質食材、といえばやっぱりタマゴ。
とりあえず、冷蔵庫にあるありったけのタマゴを茹でてやった。これから毎日、おやつはタマゴだ。会社で食べるデスクランチもゆでタマゴにしてみた。コレステロールは、まだ気にしなくてよいお年頃。
いざ昼休みを迎え、タマゴを食べようとするものの調味料が手元にないことを失念していた。味付け処理も施していないので、完全に無味のプレーンゆでタマゴだ。これはさすがにテンションが下がる。
慌ててコンビニに向かったものの、サラダコーナーにある20~30円の使い切りドレッシングを買うのは癪だし、たった1個のタマゴのために食卓塩やマヨネーズを購入するのも悔しい。
そこで購入したのが「生ハム」だった。
生ハムの上にタマゴを乗せ、
巻く。1枚じゃ足りなかった……が、大丈夫。まだまだハムはある。
2枚の生ハムを使って「生ハムタマゴ」のできあがり。これっぽっちのことなのに、
本当においしかった。
生ハムの塩気は調味料になるのだ。旨みと塩気の相乗効果は偉大!
生ハムならではのモチモチとした食感と、タマゴのほくほくとした食べごたえの両方が楽しめる。ひとつで大満足できるタマゴになった。糖質控えめなのも、よいところ。
生ハムはメロンのためだけに存在しているわけではないのだ!なんでもかんでも巻いてみようと思った昼休みの話である。