11月3日に横浜は新山下にオープンした「ひろしま元祖 ミルキー鉄男のかき小屋 by TYCOON」さん。
なんとマスコミ試食会にご招待いただいてしまった。
このブログ、マスなコミュニケーションどころか独り言しか吐いてきていないけれど、いいのかなあ・・・罪悪感を携えつつ、みなとみらい線で会場へと向かったのだった。
※首都高の下をひたすら歩く
元町・中華街駅から20分くらい歩くと突如出現
TYCOONさんは、1989年に倉庫を改装して生まれた横浜最大級のレストラン。
実は今年5月、惜しまれつつ閉店してしまったのだ。
その跡地に誕生したのが、今回伺った「かき小屋」さん(4月3日までの期間限定)。
駐車場もあるため車で行くとスムーズだが、「訳あり」ゴールド免許保有者ゆえ、今回は電車&徒歩で。
300席あるという広い店内にびっくり。
この席なんて、ブランコみたいに動いちゃうんだから。
さぞや落ち着かない食卓だろう。
(バブル時代の遊び心というのは、どうしてこうも愛らしいのだろう・・・)
歴史を感じる小粋で広大な店内をくぐり抜けたテラス席が、今回の会場。
屋外の席では炭火で、
屋内の席ではカセットコンロで、それぞれ焼き物を楽しむことができる。
晴天だったので、屋外へ!
炭火で足元がぽかぽかしているし、風よけもばっちり。
よほどの強風でなければ温かく楽しめそうだ。
とりあえず牡蠣
とりあえずビール、より先に頼んでしまった焼き牡蠣。
1盛り分で約10~12個、1,500円である。
なんといっても広島産!
仕事帰りに深夜のスーパーで買う、3割引のステッカーが貼られた「加熱用」と書かれたパックに入った牡蠣も好きだけれど、比ではないおいしさなんだろうなあ。
平らなほうを網の上に乗せ、
フタをして2~3分。
ときどき破裂音が響いていたので、己の身を守るためにも、フタは大切。
ひっくり返して再びフタして2~3分待てば、食べごろ!
席には醤油、ポン酢、唐辛子にタバスコ、いろいろな調味料が用意されているが、やはりこのまま食らいつくのが正解だろう。
牡蠣も、殻に残っている汁も、やさしい海の味がした。旨みぎっしり。
青空、横浜港、ハイボール、牡蠣。
掛け算が生み出す幸福度、無限大。
いまなら、ブータン人にも自信満々で「アイアムハッピー」と言える。
はー、うまいなァ。
酔っ払いそうなのでやめておいたけれど、熱燗と牡蠣っていうのも、いいな・・・。
ちなみにドリンクメニューもいろいろ。
生中500円、ハイボールはウイスキーによって400円~700円。
※地酒にはこんな別メニューもあったが、焼酎は見当たらず
席でオーダーして、セルフでドリンクカウンターに取りに行くという独特なシステムなのでご注意を。
着席した席番号を覚えておくと、カウンターでの引き換え時に便利。
ちなみにお冷もセルフ式だが、「レモン水」なのが地味にうれしい。
自販機もあり、350ml缶だとプレミアムビールが450円、通常のビールが400円だった。
発表!牡蠣以外でベスト3
かき小屋で牡蠣がウマイなんて当たり前だろ!というお声もあろう。
そこで、行くからにはぜひ召し上がってほしい、焼き牡蠣以外のメニューベスト3をご覧いただきたい。
第3位 焼きカマンベール(700円)
なんということはない、純粋にストレートにカマンベールチーズ。
しかし、炭火焼という調理法、横浜港という環境と掛け合わされば、そのうまみはプライスレスなのだ。
家でカマンベールチーズを焼いてみようか、などと一瞬思ったけれど、絶対にこのおいしさには敵わない。
しばらく網の上に置いておいて、ほどよいところでひっくり返せば、
ほうれ見ろ。真ん中がグジュグジュ、フツフツと煮えている。
バケットにつけて食べたらもう、松岡修造でなくとも海に「食いしん坊万歳!」と叫びたくなるだろう。
口に出すのは憚られたので、ハートで叫んだ。
そんなことじゃ、修造チャレンジ失格だよな・・・。
第2位 牡蠣のアヒージョ バゲット付(800円)
牡蠣としめじがたっぷり入ったオリーブオイル。
これをじっくりじっくり網の上で熟成させれば、おいしいアヒージョのできあがり。
・・・なのだが、それだけでは飽き足らず
野菜焼セット(600円)の中に入っていたピーマンやニンジン、しいたけを投入し、最終兵器ベーコン(600円)でさらに豪華に!
牡蠣にきのこにベーコンの旨みが染みだしたオイルを、バケットに浸してみてほしい。
ああ、海も山もありがとう。
かき小屋のアヒージョオイルは「育てるもの」なのだ。
第1位 特製牡蠣のクラムチャウダー(1,200円)
食パン好きの私が審査員である以上、この見た目だけでぶっちぎり1位。
KFCのチキンポットパイで喜んでいる場合じゃない!
新山下に来れば、クラムチャウダー入りの食パンが食べられるのだ!
網の上で軽くあたためながらいただく。
あらかじめトーストされているパンをちぎり、スープに浸して口に放り込めば、そこに広がるのはサクジュワッ、の幸せ。
※気分は「ウォール・食パンを破壊する女型の巨人」
幸せ温存と言わんばかりにチビチビ食べていると、底が丸焦げになってしまう。
それなりにダイナミックに食らいつこう。
かなしい。
ほかにもいろいろ!
ご覧のとおり、牡蠣以外にもおいしい料理・食材がたくさん。
日替わりの魚介類も充実!
こんな風に、おすすめ魚介類セットを持って、席を巡ってきてくれる。
その場で欲しい食材を伝えればOK。
この日はたまたま、漁師さんがキスを持ってきてくれた。ラッキーだ。
海鮮だけでなく、お肉もある。
※チキン、焦げちゃったけれど・・・
各テーブルに備え付けられた「燻製タバスコ」をかけると、炭火で焼いたお肉と燻製のいい香りがまじわって、ごちそうに。
そしてシメには牡蠣飯(350円)がぴったり。
奥野さんも恍惚の表情になるほど、おいしかった。
味はもちろんだけど、お米の固さがとりわけ素晴らしかった!
ぱらっとしていて、牡蠣のエキスに存在感を明け渡していないのだ。かっこいい。
牡蠣以上に「みなと酒」が堪能できる
都内近郊にいれば、正直なところ、新山下まで来ずともおいしい牡蠣を楽しめるお店はあるだろう。
でも、ここまで来なければ味わえないものがある。
横浜港を臨みながらの「みなと酒」だ。
できれば明るいうちに訪れてほしい。
スカッと青い冬の空と、アツアツの牡蠣の相性は抜群。
「明るいうちから飲んでいる」という薄い背徳感が、いいスパイスになる。
澄んだ空が徐々に暗くなっていくさまも、格別。
日の短い冬ならではの楽しみだろう。
そんなことを書くとロマンチックな場所のようにも思えるが、ここは「かきテラス」ではなく「かき小屋」。
にぎやかな雰囲気がいい。
2人きりのデートではなく、4~5人の仲間で来るのがぴったりだと思う。
ひとつの網を囲み、ひとつの話題で盛り上がり、ピリッとした冬の空気のなかであたたまる。
ここにいる間だけは、嫌なことを忘れられるに違いない。
4月までに、また来たいな。
今度は焦がさずにクラムチャウダーを平らげたい。
ごちそうさまでした!
※お店情報
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