言いたいことやまやまです

2022年2月に出産した1985年生まれの主婦です。資料作成が好き。

育児日誌ブログ「母になっても言いたいことやまやまです」を毎週月曜日に更新中!

突撃!進撃の巨人展―ファンでなくても行って損なし

 

11月28日より上野の森美術館で始まった「進撃の巨人展」。

28日、29日は土日ということもあり、大変な混雑ぶりだったとか。

いまこそ、伝家の宝刀「代休」の抜きどころである。

平日に代休をいただき、突撃!進撃!してきた。

 

アニメの劇場版も公開が始まり、来年夏の実写版もキャストの写真が発表され、ノリにノッている「進撃の巨人」。

 

※参考:実写映画「進撃の巨人」配役とビジュアル発表 三浦春馬さんがエレン、石原さとみさんがハンジに - ねとらぼ

 

 

しかし恥ずかしながら、マンガはTSUTAYAで借りて一度読んだのみ・・・TVアニメも同様。

かなりライトなファン、いや、ファンと名乗ってはいけないレベルだろう。

そんな私でも楽しめるのだろうか。

不安な気持ちを抱えたまま、興味本位で、代休を満喫したいという想いだけで突撃したのだった。

 

4部までしか読んでいないにもかかわらず「ジョジョ展」に行き、若干消化不良だった苦い思い出には蓋をしたままである。

(いまやっと6部読んでます)

 

 

■チケットを買う

当日券も販売されているものの、後述するとおり入場までにかなり並ばされるため、少しでもスムーズに並べるよう、ローソンチケットでの事前予約購入をおすすめしたい。

本展は入場時間帯が区切られていて、平日は10時~/12時~/14時~の3種の時間帯から選べる。

ちなみに土日祝は、さらに16時~/18時~が加わる。

平日は17時、土日祝は20時までに退館すればよいようだ。

 

私は14時の時間帯を選び、さらに音声ガイド付チケットを購入。

入場料1900円+音声ガイド800円+手数料、ということで結構高いなあという印象だが、音声ガイドは今回のためだけに収録されたものだそうで、エレン、ミカサ、アルミン、リヴァイ、ハンジが大いに喋ってくれる豪華な内容。

ジャンも混ぜていただけたら(個人的には)より一層興奮したのだが、とにもかくにも、音声ガイドはせっかくなので付けておきたいところである。

 

ローソンのLoppiでチケットを交換したその瞬間、改めてそう思った。

 

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 ※レジのお兄さんに「ご確認ください」と差し出された兵長チケット

 

 

芸が細かい。

チケットをもらったその時から、進撃の巨人展は始まっているのだ。

 

 

■なかなか入れない

代休マジックにより「平日だし空いているはず」とタカをくくり、指定時間の14時ジャストに上野の森美術館に到着するも、残念ながら会場前は長蛇の列が。

正直、その時点では「どうせサクサク進むだろう」と余裕をかましていたのだが、これがまあ、進まない。

 

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※たまに小さい巨人着ぐるみがやってくる

※三十路にもなって、着ぐるみとの接し方がいまだ見出せていないので「近くに来たらどうしよう」と怯えていたことを告白する

 

 

晴れていてお日様が暖かかったため、耐えるべき敵は銀杏臭のみだった。

これが雨や強風の日だったら、たまったもんじゃない。

 

「館内のトイレの数は非常に少なくなっておりまーす。ここから1番近いトイレはさくらテラス(美術館の隣の飲食店密集施設)のなかのトイレでーす」

 

などとスタッフのお兄さんがメガホン越しに声をかけてくれるのだが、その呼びかけのせいで、突然尿意を催しはじめてしまった。

これをまさに「呼び水」と言うのかななどと思いつつ、単身来場者の私がトイレのためにこの行列を抜けたら、一体どうなるのだろうか。

前後のお客さんの顔を覚えておいて、「いやはや、すいませんね」とか言いながら戻ってこなければならないのだろう。

前後のお客さんにきっと「トイレさん」とあだ名される。

想像しただけで気まずい。

そもそも、初対面の方のお顔をじろじろ見て覚えなければならないだなんて、苦行にもほどがある。

「私はトイレになんて行きたくない」

そんな自己暗示をかけながら、黙々とスマホでブログサーフィンを行った。

 

その時間、約60分。

 

いくら暖かい日とはいえ、さすがに手が凍えて動かなくなってきた。

手袋必須。食料も必須。

朝、木綿豆腐を1丁食べてきただけだったので、空腹も感じはじめ、展示を元気に見終えることができるか、またしても不安になってきてしまったのだった。

 

 

 

■巨人との遭遇

やっと入場である。

入り口で渡される音声ガイドは受話器型。

 

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全部で16のプログラムが収録されているが、あと3つ、シークレットプログラムが。

それを聴くための番号は伏せられており、

「進撃の巨人にまつわる数字を入力すると、さらに貴重な彼らの会話を聴くことができます」

とのこと。

ヒントはプログラム名の「第104期訓練兵団新兵評価」「物語はじまりの年」「リヴァイのバースデーパーティー」。

 

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シークレットトラック発想、すばらしい。

青春時代を思い出してしまう。

CDをかけっぱなしにして停止ボタンを押し忘れていたら、突如シークレットトラックが流れ出した時のあの驚き、ときめき。

 

さて、入場するとすぐに2階へ。

待ち受けているのは「光と音の全身体感シアター」

入り口に「刺激が強いので心臓の弱い人は先のエリアにご案内できます」といった注意書きがあったので、途端にまた不安になる(心臓は強いけれど臆病)。

通された部屋には横長のスクリーンがあり、一定人数が入ると部屋の扉が閉められる。

 

そしてディズニーランドの如く

「みんな!私は調査兵団のリサ!静かにしていれば巨人には見つからないわ!」

などと係のお姉さんが呼びかけてくるのである。

巨人に襲われている街の中で隠れているという設定なのだ。

 

まさにディズニーランドのアトラクション「ミクロアドベンチャー」のように、巨人の足音とともに身体に振動が伝わり、巨人の鼻息(?)を思わせる風がそよそよと吹いてくる。

 

しまった。苦手なパターン。

 

突然大きな音がしたら、確実に肩を震わせてしまう。

真後ろにいる人に「あいつマジでビビってやがる」などと思われるかもしれない。恥だ。

ああ、連れがいればよかった。

 

何が起きてもいいように目は始終半開きにしておいたが、心臓が飛び出るほどのびっくりはなかったため、目は全開にしておけばよかったと後悔している。

ただ、つくりものとはいえ巨人の鼻息(想像)は心地よい物ではないので、もっと後ろにいればよかったな、とは思った。

 

 

■原画!原画!原画!

 

映像の鑑賞が終わると、諸事情により前述のリサさんに代わって、名もなき女性兵士が「みんな!こっちよ!」と部屋を出るよう誘導してくれる。

あいにくここは夢と魔法の王国ではなく、上野の森美術館なわけで、苦笑気味のお客さんがいたことも否めない。

でも大丈夫、ここから先はひたすらに原画展である。

 

単純に1巻収録原画から並べているわけではなく、ざっくり、物語の核となるエピソードを中心に、その前後の原画が飾られている。

ちなみに、基本的に館内撮影OK。

原画の飾り方がいちいち格好良かったり、気が利いていたりして、撮影OKはその自信のあらわれなんじゃないかと思わされるほど。

 

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思い切りブレてしまったけれど、恐怖におののく顔が集合しているすごい壁。

ミカサの目がとりわけ怖い。

 

 

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原画がずらっと並んでいるだけのクラシックな展示もよいけれど、諌山先生のコメントが加わるだけで、一気に親近感も湧くし、その原画に興味も湧く。

情熱を抑制した第三者の解説文ではないのが、いいなあ。

 

 

■諌山先生ゾーン

 

序盤の原画をひとしきり見終えると、一旦「諌山先生ゾーン」に。

諌山先生が幼いころに接してきたもの、影響を与えたもの、などがずらりと展示されている。

「実写版ぬ~べ~」で話題になった「人喰いモナリザ」なども。

 

※参考:【3位】人喰いモナリザ これはアカン怖すぎて絶対トラウマになるわwww - 今旬芸能人

 

たしかそのゾーン内での展示だったと思うが、先生が1ページを描く過程を追った映像は大変面白かった。

 

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分かりにくいが、流れている映像は2種。

 

白い机が置いてあり、そこには、先生を上から定点カメラで撮影した映像が。

前方のスクリーンには、先生の姿や部屋の様子などが映し出される。

この、魅せ方の工夫。

 

 

■いちいち工夫に満ち溢れている

 

その後は再び原画展示が続く。

エレンが岩で穴を塞ぐところや、女型の巨人あたり。

 

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原画もさることながら、セリフもついつい読み込んでしまう。

 

 

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サシャに同情したりもする。

 

 

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エレンが穴を塞ぐシーンは、光の演出が大迫力。

 

でも、1番印象に残っているのは「女型の巨人」ゾーン。

 

 

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興奮しすぎてろくにきれいに撮影できなかったが(下手にもほどがある)、「立体起動装置ビジョン」が楽しめる映像は圧巻。

 

要は、森の中を立体起動装置で移動する兵士の頭に、(ブレない)CCDカメラをつけた感じの内容なのだが、いやー、すごかった。

ビュンビュン感がすごい。

これを見るためだけにでも行ってみてほしい、というくらい興奮した。

ビュンビュン。

 

 

一方、原画を飾っている壁には、作品中の象徴的なシーンが相変わらずビッグサイズで描かれている。

 

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そんななかで、これ。

 

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お客さんが続々とアルミンポジションにしゃがみ込み、記念撮影を楽しんでいる姿に感動。

この絵は低い位置に貼りつけてこそ、意義があるのだ。

楽しそうなお客さんたちの姿に、やっぱり2人以上で来たほうが楽しい展示なのかも、と再度思わされた。

でも大丈夫、私はジャパニーズ・シャイ・ガールだから、記念撮影の勇気が湧かない。(強がり)

 

 

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極め付けは、等身大アニパネル。

(今の時代にどうしたらこんなにブレブレの写真が撮れるのだろう)

 

来場者の女子たちが「ちっちゃ!かわいい!」と抱きかかえるように記念撮影をしていた姿が心に残っている。

 

 

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次のゾーンに進むには階段を降りなければならないのだが、そこでこの装飾。

本当に、いちいち楽しい。

 

 

■あった

 

階段を降りると、エレンの家の地下室扉が。

建物の構造を活かした展示にまたしても興奮。

暗すぎてたいした写真にならなかったので、実物をぜひご覧いただきたいところだ。

 

同じスペースでは、兵士たちに縁ある品々の展示がなされている。

 

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机に近寄ってみると・・・

 

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サシャの芋!

 

 

 

 

まさかの、夢、達成。(購入はできなかったが)

 

ほかにも、女型の水晶やイルゼの手帳、エレンのスプーンなどなど。

 

 

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感動したのはこれ。ミカサのマフラー。

 

留置者との面会窓の如く、中央やや下部に丸い穴があいていて、ミカサが「巻いてくれて、ありがとう」だったマフラーとはこれいかにと触ることができるのだ。

 

背後の若い女性が「わー、100均のやつだ!」と声をあげていたが、私も同感で、このマフラーでフエルトマスコットが作れるかもな、と思ってしまうような質感だった。

 

 

 

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 リヴァイのブレードも手に取ることができたようだが、照れてしまい、それは叶わず。

何に照れたのか思い出せない。

リヴァイポジションに立って、振り向き美人な記念撮影を楽しむ方もちらほら。

 

 

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 こんなのも。

 

 

■撮影NGスペースを出たら、そこは

 

ここを抜けると、たしか再度原画が展示されていて、その後ついに「本邦初公開の新キャラ」の原画に出会うことができる。

 

「進撃の巨人展」において、撮影NGは最初のシアターと、ここだけ。

厳粛な気持ちで新キャラとの対峙を終えようかというところで、大きな手のオブジェが。

 

「ここからは撮影OK!!」という表示も掲げられており、歩を進めると

 

ドドンと巨人が!

 

 

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※この写真だけはうまく撮れたなあ

 

 

展示の緩急のつけ方も工夫に凝らされていて、またしても感動。

 

最後はクールダウン的な「コラボ作品展示スペース」。

漫画家などアーティストが「進撃の巨人」をイメージして制作した作品や、キャラクターイラストを展示している。

(大暮維人先生のリヴァイや、菅野文先生のユミルが格好いい)

 

最後の最後が物販コーナー。

平日ということもあってか、レジ待ちの列は短めだった。

その列に並びながら、実写版のキャストのポスターを拝むことができる。

 

キャラクターグッズにはあまり関心がないので物販コーナーは素通りしてしまったものの、図録も発売中であった。

気付かなかった。ちょっと欲しかった・・・

受注販売とのことで、手元に届くのは3月上旬かららしい。税込3500円。

(今後行く予定のある方に、代理購入をお願いしたい・・・)

 

 

■感想

 

鑑賞時間は約1時間半ほどだったと思う。

もっとじっくり鑑賞したり、記念撮影を楽しんだりすると、2時間はかかるのではなかろうか。

しかしその時間を感じさせないほどの「おもてなし演出」に終始感動させられた。

 

原画の飾り方、階段を上る・下りるといった動作に合わせた演出、記念撮影スポットの作り方、触ることができる展示・・・

 

前述のミカサのマフラーの展示なども、あえて留置所での面会風の箱に入れてあり、そっと手を伸ばさなければ触ることはできない。

そしてその質感に「えー、こんな安物なんだ!」と驚く。心が動く。

 

ただマフラーを置いているだけの展示でもよかったはず。

だが、この演出力により、展示の魅力は人間レベルから巨人レベルに大幅アップ。

 

展示の冒頭で諌山先生からも「展示がすばらしく、製作委員会のみなさんのプロの仕事に脱帽」といった内容のコメントが寄せられていた。

ありがちな冒頭コメントだと思って記録もせずに歩いてきてしまったが、出口に至るころにはその言葉に至極納得である。

作品づくりに携わる方々の、作品に対する愛あってこそなせる、すばらしい展示だった。

 

人間が巨人になるかのように、どうしたらより良いものになるか、お客さんを楽しませられるかという確固たる目的のもと、我が身を傷つけ(不眠不休、汗と涙・・・)作り上げてくださったスタッフの方々に感謝。

チケット2700円(うち800円は音声ガイド)の価値、ありました。

 

惜しむらくは、さらなる行列に並ぶ元気がなく「360度体感シアター「哮」」を鑑賞できなかったこと。

これは入り口が会場とは別になっていて、別途600円がかかる。

平日の夕方で1時間待ちだった。

 

 

とにかく、こんな拙いレポート記事で表現しきれるような内容ではないので、ぜひ足をお運びいただければと思う。

本作のかなりライトなファン(と名乗ることも憚られる)私ですら、この興奮ぶりである。

正直なところレポート記事など書く予定もなかったのだが、大変感動し、勢いのままに文字を打ちつけている次第。

もう一度漫画を読みなおそうと思った。

 

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■おまけ(この日のごはんについて)

 

おでかけ時は、目的地近辺でごはんをいただくことを最大の楽しみとしているが、この日はあまり時間がなかった。

せめて、みはしのあんみつを食べたい。

でも、急いで食べるのは嫌だった。

 

なので

 

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美術館と駅の間にあるフードコートのパン屋さんで、ライオンちゃんのクリームメロンパンをいただいた。

290円だが、そこから2割引。

巨人展同様に「割引」の2文字にも興奮する私は、感動しやすい体質なのかもしれない。

 

たてがみを剥いでから中身をいただいてやった。

このたてがみ、ヤマザキの「メロンパンの皮」をあっさりさせた風味で大変おいしかった。

 

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クリームも多すぎず、ちょうどよい。

 

よい代休であった。

 


「進撃の巨人展」

 


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