先月末に公開していただいた記事。
「点心屋さんなのに行けば行くほど点心が出てこなくなる店だと…!? 浅草の中華「点心爛漫」の「おまかせコース」が天真爛漫すぎた件」
というタイトルです。サムネイルがすばらしいのでぜひご覧ください。私にはこんな画像加工力などなくいたって普通の写真を貼りつけていたのですが、編集部の方が記事の意図を汲んでパッと作ってくださったのです。(感激しました、ありがとうございます!)
そんなわけで、今日は浅草の「点心爛漫」さんの話です。
「点心爛漫」は浅草・かっぱ橋付近にある点心屋さん。ほぼ、点心じゃないものを食べてるけど。通い詰めた結果、いまでは私の心の拠り所になってしまい、拠り所すぎてうっかり、
「マスター、来週誕生日なんだ、なにかいいモン作ってよ」
と言ったかどうかは忘れたけれど、とにもかくにも今月アタマに「誕生日祝い@点心爛漫」が開催されたのだった。
「点心爛漫」でごはんをいただくときは、いつもミステリートレイン状態だ。おいしい、おいしいと食べていると、ご主人が「これも食べてみるか」とそっと一品提案してくださる。
この日は、甘えびのお刺身からスタート。テンション上がったなあ。レモンがうれしい。
そしてナスの煮びたし(だと思う)。
高級レストランの立派なディナーコースの前菜も見た目に鮮やかで素敵だけれど、本当に食べたいのはこういうお料理だったりしませんか。
「これ食べて待ってて」と差し出されたのは、大きなつみれ入りのシチュー。毎度のことだけれど、点心屋さんであることは忘れておこう。
店内にテレビがあるのが、またいいんだ。だからついつい、1人でも来ちゃう。ご主人がメインディッシュの支度をしてくれる姿とテレビと、両方を視線で追いかけながらシチューをすする。シチューにつみれ、いいなあ。今度家でもやってみようか。
そうこうして現れたメインディッシュが…
丸鶏!
誕生日に丸鶏。キリストにでもなった気分。でも私、4月8日生まれだ。
丸鶏といえば素揚げやロースト…でも、それじゃ「点心爛漫」の名がすたる!と言わんばかりに
煮つけ。
自慢の写真集をご覧ください。
丸鶏の何が好きって、この、軟骨部分でしょう。ボロンと気持ちよく外れて、大変においしかった。興奮でピンボケだ。
初めて食べた丸鶏の煮つけ、大変においしかったけれど、ローストチキンや素揚げとの圧倒的差異は「手がベトベトになる度」だった。でもこの煮汁がまたうまいんだ。甘茶をかけるがごとくたっぷりと汁をまとわせて、いただいた。ハッピーバースデー・トゥ・ミー&ブッダ&DAIGO&エリカ様&松本明子さんand so on...
続いては、
サザエでございまーす。
チキンの甘辛い味付けとは打って変わって、さっぱりとした磯の香り。
分かりにくいけど、気持ちよく先っちょまで取れた。32歳、いいことあるぞきっと。
続いては、カレイの煮つけ。煮つけフェスだ。点心爛漫、改め、今夜の屋号は「煮つけパラダイス」で決まり。店名に偽りがありすぎる。
身がふわふわでおいしかったな…あと、煮つけの生姜ってなんでこんなうまいんだ…。
そしていよいよ、シメ!
ご主人の賄い料理、鶏皮!
敢えてカリカリにせず、ぷるんとした状態で焼くのを止めているそう。これがまたうまい。たぶん、ごはんに乗せるともっとうまい。鶏皮の脂でキラリ光る白米。いつか撮影したいものです。
ここでフィニッシュ、と思いきや
この日のパーティーの噂を聞きつけたお客さんから、ダロワイヨのオペラを贈呈される。
着火。
燃えろ、燃えろよ32歳!
もうアラサーって名乗れなくなる日が近づいているけどよォ!何も成し遂げられてないし、達成の予感ゼロなムードがビンビンしてるけどよォ!でも32歳、程よくいろんなこと諦めて、力抜いて、なんとか生きていこうぜ!
いただきますます健康に!おいしかった。ごちそうさまでした!!
天真爛漫に
4月8日生まれとされるブッダの有名すぎる言葉、「天上天下唯我独尊」。
天上天下唯我独尊とは、この世に個として存在する「我」より尊い存在はないということ。
ナンバーワンにならなくてもいい、もっともっと特別なオンリーワン。バースデーフェスティバル開催の地「点心爛漫」はまさに、これじゃないか。「ああしなきゃ、こうしなきゃ」ではなく「ああしたい、こうしたい」をベースに、天真爛漫に。
他ならぬ「点心爛漫」で誕生日を祝ってもらったことに感謝。天真爛漫力が不足してきたら、またお店でチャージします。
そういえば、
いつかこの壁に己の名を刻みたいと狙っているのだけれど、勇気が湧かずこの日もひっそりと帰路についた。32歳アタマからこんなんで、大丈夫かなあ。これ書くのに必要な勇気って何だよ!ないだろそんなん!
近々、書いておきます。サインの練習しておこう。