京橋もうやんカレーでランチ食べ放題を堪能したあの日。
もうやんカレー京橋店でランチカレーを飲もう ― 火曜日はカレー曜日 - 言いたいことやまやまです
道中でブルガリア料理店を見つけ、気になっていた。
その名はSOFIA。
見慣れない異国料理は、食べ放題の次に大好物だ。
調べてみると、平日はメインディッシュ1品+おかずバイキング制度をとっているという。
これは行かずに死ねない。
■ブルガリア訪問
場所は東京駅と京橋駅の間である。
外堀通りから八重洲ブックセンターを見て、ブックセンターの右手の道を少し進むとSOFIAが入居しているビルがある。
看板をよくご覧いただきたい。
「日本で唯一の大使館公認レストラン」とある。
店名がブルガリアの首都であることは後に知ったのだが、この希少価値アピールに、ぐっと心が掴まれる。
しかし軟派な私の心は「南インド料理ダクシン」にも既に惹かれている。
インドと南インドでどう変わるんだ・・・これまた気になって仕方がない。
あっちこっちで、異国のイケメンが私を呼んでいるかのようだ。幸せ絶頂。
ドラマ版『孤独のグルメ』で、五郎さんもそんなようなことを言っていた。
今なら、気持ち、わかる。
ああ~いやいやいや、今日はブルガリアなのだ。
男に二言はないし、女は初志貫徹だ。
レッツゴー・ブルガリア。
食べログやホームページを見る限りでは「90分1,300円」だったはずだが、どうも値下がりして、1,000円になったようだ。
ドリンク・デザートを付けても1,300円。
しかもそれっぽっちの価格で90分間も滞在させてくれるとは、なんと太っ腹。
ブルガリアは増税にも寛大だ。
いいなあ、素敵だなあ、うきうきしながら階段を上がると、
これもまたひとつの、否、1人の、太っ腹。
琴欧洲関のパネルに出迎えられたのだった。
さすが大使館公認の店、サイン入りだ(長い胸毛ではない)。
とても癒される、愛らしい笑顔に気持ちも穏やかになってくる。
入店すると、店長と思しき日本人男性が出迎えてくれた。
店内はほどよい広さで、席と席の間隔がしっかり設けられているのがありがたい。
真ん中のスペースに食べ放題の対象となるおかずたちが色々並べられており、そこを囲むように客席が設けられている。
メインディッシュ4種のうち、1つを選んだら食べ放題スタートだ。
・キュフテ(ハンバーグ)
・ムサカ(ジャガイモとひき肉のオーブン焼き)
・カヴァルマ(豚と野菜の煮込み)
・ドルマ(赤パプリカの肉詰め)
ラピュタやガンダムの登場人物一覧では、ない。
Wikipediaによればブルガリア語使用者は世界に900万人ほどいるようだが、「キリル文字」という独特な文字を使用しており、まったく読めないし上記メニューの語源もわからない。
この、察しもつかないところが異国料理の楽しいところだ。
ひとまず、「パンに汁を吸わせて食べたい」という理由だけで「カヴァルマ」を選択した。
「パンか、ピラフか、お選び下さい」
パン一択のつもりで来たのだが、まさか対抗馬は「ピラフ」とは。
冷凍食品や、喫茶店や雀荘やカラオケ屋のメニューでしか、見たことがない。
ブルガリアンポピュラースタイルなのだろうか。
「・・・ピラフですか・・・それは、その、どんな感じの・・・」
「ええと・・その、ピラフです、あの、ほら、炊き込みご飯風の」
そりゃ、「冷凍食品風の」とは言わないだろう。
そう思うと、なんとも説明しづらい料理だ。
「そうですか、そうですか、なるほど・・・では、パンを」
ここでピラフへの好奇心に勢いを任せなかった自分を褒めたい。
当初予定の「煮込み汁をびしゃびしゃに吸わせたパン」を食べてこそ、幸せ達成だ。
■ブルガリアの食卓 ご紹介
メインディッシュが来るまでの間、店内中央のテーブルのサラダを楽しむ。
ここに集結するブルガリアンフードをとくとご覧いただきたい。
一見ただのリーフサラダだが、ここに添えるドレッシングは、黄色い「パプリカドレッシング」と白い「ヨーグルトドレッシング」。
その隣のショプスカサラダはブルガリアの代表的なサラダで、トマト、キュウリなどの上にブルガリア産の「シレネ」という塩気・酸味のあるチーズがかかっている。
見る限り、ブルガリアらしさの大半を占める「シレネ」は、店内の誰かの胃の中に入ってしまったようだ。無念。
されど、ほどよい酸味はしっかり野菜の方に残っていてとてもおいしかった。
さっぱりしていて、夏の到来を感じる。
さらにサラダコーナーが続く。
こちらはディップ系だ。
左から、ジャガイモとたらこを混ぜ合わせたタラモサラダ、そして水切りヨーグルトサラダの「スネジャンカ」。
巷ではギリシャの濃密ヨーグルト「パルテノ」が人気であるが、プレーン味のパルテノにキュウリを刻んで入れれば、簡易スネジャンカになると思われる。
それほどまでに、ヨーグルトそのものの味わいだった。
添えられているクラッカーが、プレミアムクラッカーではなくクラコットというのがニクイ。
そのまま逆レーンもご紹介。
冒頭のリーフサラダの向かい側は「タラトル」なるヨーグルトスープだった。
驚くほど「砂糖を加える前のヨーグルト」の味わいで、中にはまたしても刻みキュウリがたっぷり。
食感はさらっとしており、ヨーグルトが好きなら抵抗なく飲めるだろう。
ブルガリア人はヨーグルトとキュウリのハーモニーが好きなようだ、ということはこの時点で察しがついた。
スープの隣は「ミシュマシュ」なるブルガリア風スクランブルエッグ。
卵好きとしてはたまらないメニューだ。
ブルガリア語で「ぐちゃぐちゃ」という意味だそうで、その名の通り、ふんだんの野菜と卵が一緒くたにぐっちゃり混ぜ合わされている。
野菜が大きく、たっぷり含まれていて瑞々しい。
卵だけで、ほんのり砂糖の風味を感じるスクランブルエッグも大好きだが、野菜たっぷりも悪くない。
続いてはご覧のとおり、説明するまでもなくミートボールとサーモンマリネである。
全体を見渡すとこの程度の小規模バイキング。
最奥は「パン取り放題」コーナーで、注文時の「パンORピラフ」で後者を答えてしまうと不可侵領域となる。
私はパン族になったので、いくらでも持って行ってよいとのことだった。
逆に最も手前にほんのり写っているのはパスタサラダとケーク・サレだ。
またしても登場した「ケーク・サレ」。
自然食バイキング「はーべすと」訪問時にも、こいつは私を待ち構え、高カロリーのくせに多大なる誘惑行動を行い、意志薄弱な私はまたひとつデブになったのだった。
くそっ、ここで会ったが100年目、と思ったがまたたくさん食べた。
どこで食べてもうまいのだなあ。
ドリンクコーナーは写真に収めていないが、ウーロン茶と「アイリャンヨーグルト」なる飲むヨーグルトのみである。
名前はすごいが、甘さ控えめ、濃度高めの、オーソドックスな飲むヨーグルトだ。
バイキングコーナーは以上。
メインディッシュがあるので、小規模ながらもこれだけ色々なブルガリア料理が楽しめたら十二分だろう。
続いては、メインディッシュ「カヴァルマ」と独特な店内ムード、調子に乗って追加したデザートセットの感想です。