「朝はパン!PAUL四ツ谷店で食べ放題」という記事を書いたのは2014年7月末のこと。高級パン屋さん「PAUL」のアトレ四谷店は、日曜日の朝8時~10時に限りモーニングビュッフェを行っており、そのレポートをまとめたものだ。大変多くの方にブックマークをつけていただき、思い出に残っている記事である。
いまもこの記事へのアクセスは多いのだが、いかんせん、私が「糖質制限ダイエット」にハマってしまった。よってパンは忌むべき存在となり、当然PAULにまた行こうなどとも思わなくなり、情報は古くなっていくばかり。
これではイカンと、糖質制限をやめた私は今年の夏、再び四ツ谷の地を訪れたのである。
開店30分前着を目指して「いざ四ツ谷」
PAULアトレ四谷店の開店時間は朝8時。日曜日だということを考えると十分に早い時間だが、確実に入店するからには開店30分前には到着しておきたいところ。眠い目をこすりながら、朝6時台に家を出発した。
駅の改札を出てすぐのところにあるアトレの入り口は、7時30分に開錠される。「PAULの前に7時30分に着いておきたい」と思っていたため、この入り口から入ることは叶わなかった。ガラス戸の向こう側の立て看板には、表の入り口に回るよう指示が。近くて遠いPAUL……。
早朝組のために、入り口への向かい方をメモしておきましょう。
四ツ谷口方面を直進すると丁字路にぶつかる。左右どちらでも開錠されている玄関に辿りつけるのだが、おそらく右ルートのほうが少し早く着く。
光の差す方へ……
出たら、右向け右。
バス停を少し越えたところに入り口がある。ここから入ってすぐのところがPAULだ。
悲しみよこんにちは
着いた……着いたぜPAUL。3年ぶりだな!
そんな達成感とともに、見たくない現実が私を襲ってきたのである。
これが日曜朝7時30分の四ツ谷の姿です。
せっかちな性格なもので、この行列を一瞥しただけでくるりと踵を返したのだが、同行者の「せっかくだから並んでみようよ」の一声で最後尾に並ぶことに。
食べログを見てみれば、PAULアトレ四谷店の席数はテラス込で50席強。どう考えても1順目では座れそうになかった。さらに悪いことに(中に入れれば良い条件なのだが)、時間制限がないのだ。
我々はどうなるのだろう、と思っていると列の前方に店員さんの姿を確認。開店15~20分前ごろのことである。列の先頭から順番に、希望席のチェックをしながら客の名を記入していた。徐々にこちらに近づいてくるが、我々は何を告げられるのだろうか……。
私の数名前の方から、切ない宣告がされていることは容易にわかった。皆寂しそうな表情を浮かべ、ある者は去り、ある者はあきらめ顔で列に残っている。
「本日はもう満席でして、もしお待ちになられるようですと10番目のご案内になります」
「たしか、時間制限のないビュッフェでしたよね」
「はい。断言はできませんが、最低でも100分ほどは見積もっていただいた方がよいと思います」
「(100分!?)モーニングビュッフェは10時まででしたよね……」
「入店できても10時を過ぎていると、ビュッフェではなく通常のメニューをお召し上がりいただくことになります」
もしもこのまま待つようであれば、名前を登録することができるので別のカフェ(すぐ近くにスターバックスがある)に行って時間をつぶすこともできる。呼ばれた時点で不在にしているとキャンセル扱いとなってしまうので要注意。
とはいえご案内10番目。PAULさんのモーニングビュッフェはバリエーション豊かで本当に魅力的なのだ(過去記事ご参照ください)。サクッと済ませられるようなものではない。よって、「絶対、モーニングビュッフェにはありつけない」と判断した。
悔しいが、私の完敗である。前方の人々はいったい何時に家を出たのだ!!!
あきらめないで!「ピッツァ サルヴァトーレ クオモ 四谷」に行こう
朝8時すら回っていない、早朝の四ツ谷。私はなぜ生まれ、なぜここにいるのか……悲しみが止まらない。I can't stop the loneliness...
虚しさを振り払うように、アトレ四谷を飛び出した。新宿通り沿いに四谷三丁目方面(ケンタッキーのある方)へ歩き出した私が見つけたのは、三井ガーデンホテル1階の「ピッツァ サルヴァトーレ クオモ 四谷」。
モーニングはブッフェスタイルでお好きなものをどうぞ。
神はいた!!!さすが四ツ谷!!!(上智大学的な事情)
即座に入店だ。
木のぬくもりがあるおしゃれな店内。さすがサルヴァトーレ。モーニングブッフェは朝7時~10時の営業で、時間無制限。1200円というお手頃価格もうれしいところ。
料金は先払いになっており、支払いが済むと「食事中」札が渡される。使う席(自由席だ)に置いたら、ブッフェという戦いの火蓋が切られることになる。
コンパクトながらツボを押さえた展開に感激!
品数はコンパクトながら、「これ、欲しかった」というポイントが押さえられており大満足。
飲み物の種類が豊富な時点でときめいてしまう。10種類ほどのお茶が用意された「TEA BAR」なんて、女性は嬉しいのでは。
見た目に涼やかなデトックスウォーター。
コーヒー、牛乳、オレンジジュース、グレープフルーツジュース。
ドリンクの横にはデザートコーナーが。ヨーグルト、フルーツ、フルーツゼリーとシンプルながら、フルーツのごろごろぶりが大変好ましい。
写真撮影を失念してしまったが、シリアルの用意もある。
サラダの具材も選択肢控え目ながら、「無駄がない」と感じさせるラインナップ!
それじゃ野菜が物足りない、という方は「焼き野菜+バーニャカウダソース」をどうぞ。その隣はベーコンとソーセージ。
ここが「ピッツァサルヴァトーレ」であることを忘れてしまう和食コーナー。ごはんのお供が大充実。納豆、ひじき、高菜などが並んでいる。味噌汁もあった。
汁物系(?)で言うと、洋食コーナーにはビーフカレーとチキンのスープ(ポトフかも)の用意があった。カレーのお肉量は少な目なので、肉ばかり拾って食べることのないように注意したい。シェアの精神。
お皿に残った汁を拭うには、やはりパンが欠かせない。これだけ種類があったら大満足だ。すぐ近くにオーブントースターがあるので、その場で焼き立てをいただくことができる。
玉子と焼き物コーナーに胸を焦がされて
全体像がうまく撮影できず悔やまれるのだが、砂利が敷かれた「焼き物コーナー」が素晴らしくて感激!このコーナーと対峙し、「私はPAULではなくサルバトーレのために早起きしたのだ」と錯覚してしまったほど。
和食もいいけれど、やはりサルヴァトーレに来たからにはピザをいただきたいところ。ロールピッツァはゴルゴンゾーラとマルゲリータの2種をいただいた。上の写真はマルゲリータ。もちもちの生地がうまい!
何度もおかわりしてしまったゴルゴンゾーラ。あらかじめハチミツがかかっており、甘くてしょっぱい味わいと、独特の香りをたっぷり楽しむことができる。これが食べ放題だなんて天国だ。
そんなロールピザの右隣にあるシシャモと鮭もたまらない。鮭の皮、最高。
左隣には真ん丸目玉焼き。これがまた感涙もので、
見よ!この半熟とろりっぷりを!!
目玉焼きの下の一角にはスクランブルエッグとフレンチトーストが。これがまた絶品でたまげてしまう。
フレンチトーストは、とろとろ・ぐにゃり。バター香るリッチなフレンチトーストが好きな方は、このB級感(すみません、褒め言葉です)に物足りなさを感じるかもしれない。私にとっては、このあっさりした軽い甘さととろとろの食感、家で作ったような雰囲気がたまらなかった!
もう一方のスクランブルエッグは、プリンか玉子豆腐を思い出させる独特なふわふわ・プルン食感。妙にハマる。しょっぱくも甘くもなく、自分で好きなように食べられるのがうれしかった。
ケチャップという選択肢もあるが、私は焼き野菜の近くにあったバーニャカウダソースでいただきました。
長々ご紹介してきたサルヴァトーレさんのモーニングブッフェの素材を組み合わせることで……
「焼き野菜カレー サニーサイドアップ添え」なんて一皿を成立させることもできるのだ!
日曜の朝は四ツ谷にゴーゴー
思いがけず出会うことができた、「ピッツァ サルヴァトーレ クオモ」のモーニングブッフェ。1200円というお手頃価格でありながら、お料理のバリエーションやおいしさに大満足。
三井ガーデンホテル宿泊者の朝食会場にもなっており、ホテルという場所柄もあってかお店の方のホスピタリティが心地よく、朝からとてもよい気分になれるのもとても大きな魅力だ。料理補充やテーブルの片付け、海外からのお客様や家族連れの方など属性が多岐に渡る宿泊者からの突然の質問対応……まったく動じない姿は圧巻であった。PAULの前でボーゼンと立ちつくし、絶望感を思い切り全身で表現してしまったこともあって、スタッフさんの姿は心に沁みるものがあった。素晴らしいです……。
うーむ、新たな「日曜朝の四ツ谷」の名所を見つけてしまったなあ。PAULに入れなくても、もうガッカリしない!サルヴぁトーレという楽しみに向かって突き進むだけだ。
と書きつつ、PAULのリベンジも近日中に果たさねば。
※お店情報
公式:四谷のピザ・イタリアン ピッツァ サルヴァトーレ クオモ
食べログ:https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130902/13037251/
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