松屋銀座の地下食料品売り場がすばらしい。
閉店時間の間際の値引きは庶民にも優しく、イートインコーナーが用意されているので、ひとりメシにも便利。
※詳細は前回記事をご参照いただけると幸いです
食料品売り場で1人メシ IN 松屋銀座 - 言いたいことやまやまです
ひときわ目を惹かれたのが、閉店時間に伴う値引き制度「3パック1080円」を採用するエスニック惣菜店「チャンロイ」さんだった。
調べてみれば、松屋銀座のみならず、品川駅のウイング高輪や横浜駅の相鉄ジョイナス、恵比寿ガーデンプレイスの三越など、ショッピングセンターや百貨店の食料品売り場に進出しているようだ。
惣菜1パック500円前後、本格的なエスニック料理が楽しめるチャンロイの惣菜が、なななんと3パック1080円!
■1080円でこんなものが食べられる
購入したのは、
- 春雨炒めトムヤム風味(519円)
- ガパオチーズ焼き(486円)
- ゴーヤとかぼちゃのチャンプル(484円)
とりわけおいしかったのが「ガパオチーズ焼き」。
かぼちゃの甘みがほどよい。
鶏ひき肉、火を通してクタクタに柔らかいブロッコリーとともに口の中でひとつになり、調和した味が絶妙。
悔やまれるのは、電子レンジのないイートインスペースでいただいてしまったため、「チーズ焼き」部分が本領発揮できなかったことである。
※見よ、しっかり原型をとどめる凛々しいチーズの姿を!
「ガパオライス」から連想されるイメージでピリ辛の味を想像していたのだが、実際はまろやかだった。お子さんでも安心して食べられるだろう。
同様にチャンプルもかぼちゃの甘さがちょうどよく、ゴーヤとの相性もばっちり。
一方、トムヤム風味の春雨は想定通りのピリ辛味だ。
なかなかに濃い味付けだったので、きゅうりの千切りを加えたくなった。
※噂のイートインスペースとはこちらです
■1080円でこんなものが食べられる(Part2)
生まれて初めて潜入した、松屋銀座の食料品売り場。
意外なお手ごろ感と、イートインスペースで食事が完了する手軽さが気に入り、翌日も意気揚々と訪れたのである。
2日連続の松屋銀座!
時間は19時半前ごろだっただろうか。
今日は和食で攻めよう、なんて思いながら訪れてみれば、700円くらいのほっけ弁当(ごはんは玄米!)が100円引き。
大変魅力的だったのだが、その奥にチャンロイさんの影がチラついていた。
弁当、惹かれる。
でも、3パック1080円のエスニック料理、おいしかったし・・・。
うーん。
結局、2日間連続でチャンロイさんに世話になることにした。
エブリデイチャンロイ。無問題。
2日目に購入したのは
- 惣菜3種盛り(ガパオチーズ焼き、チキン、鶏ひき肉炒め/正価不明)
- すり身団子スイートチリソース(591円)
- 大辛焼きビーフン(492円)
さすがに2日目、目が肥えたか、初日よりお得感の強いラインナップになった気がする。
惣菜3種盛りはこの組み合わせだけでなく、ほかにも色々なパターンがあり、ずいぶん悩んだものだ。
さて、前日に続き、イートインスペースでいただくことに。
※ビールは「ダメよ~、ダメ、ダメ」(流行語は今年のうちに)
早速3種盛りから。
鶏ひき肉炒めは、味が濃かった。
やっぱりビールかごはんがあればよかったなあ。
デパ地下の惣菜なるものは、家に持ち帰ってからいただくほうが輝くものなのだ。
でも、めげない。
イートインスペースでいただいても、ガパオチーズ焼きとチキンは最高においしかった。
惣菜3種盛り、実にお得な1パックだ。
続いて、タイムセール前だったら絶対に手を出せなかったであろう「すり身団子」を。
団子3つで約600円という逸品だ。
さすが、おいしい。
パックの底に残るスイートチリソースがもったいない。
野菜スティックでも調達して、なすりつけながらきれいに食べきってしまいたかった。
最後は、どうしても我慢できずに選んでしまった炭水化物、「大辛焼きビーフン」。
麺は太めで、「パッタイ」と表現するほうがピンとくるかもしれない。
(※参考:パッタイ - Wikipedia)
エスニック料理らしいピリ辛の味付けではあるが、舌が熱くなるような辛さは皆無。
「大辛」という言葉にビビっていた辛いものが苦手な私も、おいしくいただくことができた。
少々味が濃かったので、白米の上に乗せていただいたら、もっとおいしいんだろうな・・・などと思う。
このような「デブまっしぐら思想」は、いつか放棄したいものである。(絶対無理!)
■食品表示の茶目っ気
狭いイートインスペースで黙々とエスニック惣菜をいただきながら、ふと視界に飛び込んできたのは、各惣菜のフタに貼られた食品表示ラベル。
食べることに集中していたつもりが、私の両目は暇を持て余していたようである。
嬉々として、目の前の文字情報を追いかけはじめた。
初日にいただいた「春雨炒め」を見てみれば・・・
原材料名「ブロッコリ」だって。ふふ、かわいい。
この調子でガパオチーズ焼きのパッケージに視線を移す。
あれ、「ガパオ」だと思っていたけど、「カパオ」だったんだ。
もぐもぐと口を動かしながら、視線をスライドさせていく。
・・・いや・・・
たぶん、「ガパオ」で合っているぞ・・・
●誤字最多賞は「ガパオチーズ焼き」
1)「カボシャ」
ポルトガルあたりで食べられていそうな響きに騙されかけたが、正解はもちろん「カボチャ」である。
2)「バシル」
春雨のときには間違えてしまった「ブロッコリー」だが、今回はクリア。
しかしその数文字後には「バシル」とな!
入力担当者よ、油断したか!バシるぞ!(バシバシ叩く)
3)「グリシンク」
アミノ酸のひとつ、グリシンもこんなことに。
小林製薬さんから発売されそうだな、などと思う。
※これは味の素さん
4)「含み」
「原材料の一部の卵、牛乳を含み」・・・それからどうした!
まさに「含み」を持たせた表現である。
番外編)「セロ」
セロ!!!
スーパーストリートマジック セロマガジン-seasonIII- [DVD]
- 出版社/メーカー: フォーライフ ミュージックエンタテイメント
- 発売日: 2004/11/24
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 6回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
ひとりで外食を楽しむ機会は非常に多いが、大概、こんなことを見たり考えたりしながら楽しく過ごしている。
チャンロイさんのお料理をいただくひとときも、大変楽しく過ごすことができた。
■おばちゃんがあったかい
庶民にもやさしい割引システムと、ほほえましい食品表示、そして味のおいしさ。
チャンロイさんの魅力は数々あるが、「人」についても触れておきたい。
初日は海外の方(おそらくタイの方など)が対応してくれたのだが、2日目の訪問時にお店にいたのは、笑顔が素敵な、日本人のおばちゃんだった。
店頭に並ぶ惣菜はどれもおいしそうで、3パック選ぶのが本当に大変。
悩みに悩む私に、「これがおいしいよ」「これがお得だよ」と話しかけてくれた。
焼きビーフンを手にすると「わたし、それ大好き!」と、おばちゃんニッコニコ。
「辛い物が苦手でね、その上に、ソースをかけて食べるのがおすすめ。甘くなるから」
えっ!
「・・・辛い物が苦手なのに、エスニック料理のお店で働いているんですか」
「だって、ここの味が大好きなのよ」
相変わらず満面の笑顔のおばちゃん。
営業トークなのかもしれない。
でも私には商品愛がガツンと伝わってきて、この日、おばちゃんを通して買い物ができることがうれしくなった。
おばちゃんイチオシの焼きビーフンを含む3点を選び、会計を済ませる。
「おうちに帰ったら、試しにソースかけてみて!」
ジャンクフードを推奨することへの罪悪感だろうか、小声で少し照れたようにそう言いながら、私を送り出してくれた。
ほんのり温かい気持ちのままイートインスペースに腰を掛け、ふと考える。
私は、あんなふうに仕事ができているんだろうか。
愛を語ること、熱を伝えることというのは、ものすごく効果のあるプロモーションだ。
データも大事だけれど、「好き」という想いが他人を巻き込む力は大きい。
しかし、なにもかもが好きだということなどありえない。
「嫌い」なものを売らなければならないときは、どうしたらよいのだろう。
取り繕うことはできるだろうが、中途半端なポーズであれば、見抜かれてしまうに違いない。
嫌いなもの、苦手なもののなかから、きらりと光る好ましいポイントを見つけることが大事なのかも。
1点だけでいいから、ここだけは好きだというポイントを見つけること。
それが「ソース増しビーフン」に繋がるのかと問われればちょっと困ってしまうけれど、そんなことを思いながら、ビーフンの封を開けて食べた。
おばちゃんは家に帰ってソースをかけてみて、と送り出してくれたものの、3パックぜんぶ、イートインスペースで食べてしまった。
大食いでごめん。家まで空腹を堪えられなかった。
したがってソース増しビーフンにありつくことはできなかったわけだが、そのまま食べても、ビーフンはまったく辛くなかった。
ソースをかけると、よりいっそう白米の友になりそうだ。ああ、また太る。
次回はイートインスペースという誘惑に負けず、家まで持ち帰れますように。
まだまだデパ地下ブーム、いや、チャンロイブームは終わりそうにない。
夜7時台の銀座にお立ち寄りの際は、ぜひ松屋銀座へ。