六本木・赤坂・銀座に店舗を構える中華料理店「黒猫夜」に久々に行ってきました。いつもお邪魔するのは銀座店。カウンター席があることは知っているので、ひとりでふらりと。
中華料理といっても、「町の中華」とは対をなす、異国情緒たっぷりの珍しいお料理がいろいろいただけるのが魅力的。
羊肉のお料理などがとてもおいしいので、「香る食卓」をテーマにいろいろお願いしてみました(特別にお料理の量を1人分にしてくれたお店の皆さんに感謝です!)。
「香る食卓」オーダー一覧
白麻辣(バイマーラー・650円)
大好きなお酒・白麻辣で初めの1杯を。中国の蒸留酒・白酒のハイボールですが、唐辛子が効いていてウマイ!カプサイシンの力なのか、元気が湧いてくる気がする。
秋の前菜盛り合わせ(2人分で2,000円)
ウニとホタテの紹興酒漬け、サンマ烏龍茶スモーク、雲南樹花サラダ仕立て、銀杏の特製クミンパウダー風味、特製クワイ餅、かぶ・みょうがの甘酢漬けが盛られています。
似たものがなくてそれぞれが最高においしい。クミンパウダーは家にないけれど、銀杏や枝豆をカレー粉で炒めてみたら、おいしいかもなあ。やってみたい。ウニとホタテの紹興酒漬けは、最後の最後までとっておいてデザートにしたいくらい、まろやかでいい香りでした。
パクチーサラダ(880円)
パクチー、山芋、ピーナッツ、カイワレに、酸っぱめのさわやかなドレッシングが和えられていました。個性の強いパクチーにカイワレをぶつけるのって新鮮です。
雲南山羊白肉(980円)
塩ゆでヤギバラ肉 雲南風。山羊特有の香りと、スパイスの効いた甘酢の相性が抜群。東京でももっと、山羊肉が食べられるお店が増えたらいいのになあ。
菊花茶
もう1杯お酒をいただきたいところでしたが、今日はお茶でがまん。…といっても、こんなにすてきな菊花茶です。見た目に華やか、ポットになみなみとお湯を入れてくれているので、ほぼエンドレスでお茶が楽しめます。ほかにも烏龍茶、薔薇茶、などなどあり。
西安の羊スープすいとん(1,500円)
〆は汁物にしました。お料理名から、韓国でいただく「トック(薄いお餅)」のスープのようなものを想像していたのですが、「すいとん」だと言って差し出されたのがこちら。
黒猫マークがかわいい、薄いパンです。これを千切るようにとのことで、適当に細かくしておきました。
厨房に再び持っていき、羊スープとともにぐつぐつ煮込んでくれるのだそうです。
…でも、パンそのものも味わっておきたい…
ということで、そのまま食べてみました。
かなり「粉」感強め、シギシギしています。こういうパン、好きなんだよなあ。
山羊肉の甘酢にも、浸けちゃう。もちろん、ウマイ!煮込んでもらうのもいいけれど、もう少し手元に残しておくべきだったかなあなんて後悔しつつ待機。しばしの時を経て再会したパンは、こんなことになっていました。
木製のお玉ですくうと、具だくさんぶりがよくわかります。特に白菜がとろっとろになっていてびっくり。
スープを少しすすると、羊の香りがほどよく口に広がります。トマトのおかげか、あっさりしていてさわやか。香る食卓の〆にぴったりです。
先ほどのパンはというと、スープのなかで煮込まれたにもかかわらず、あの「シギシギ感」が保たれていることに再度びっくり。
お腹があたたまり、満腹感もばっちりです。あまりお腹が空いていない日は、お酒数杯と羊スープすいとんで十分なんじゃないかしら。
黒猫夜さんはメニュー数もかなり豊富です。毎回異なるメニューをお願いしながら、「黒猫夜さんで絶対に外せないお料理は、コレ!」というものを探し求めていたのですが、ついに探し当てた心地です。このスープは本当にすごい。このお鍋に、いろいろな満足感が詰まっています。
調べてみればこのお料理、「羊肉泡糢(ヤン・ロウ・パオ・モー)」という中国・西安料理の名物だそうです。家で作れたらいいのですが、こればかりはさすがに無理だなあ。このお料理がある限り、黒猫夜さんに通い続けることになりそうです。
黒猫夜 銀座店 お店情報
東京都中央区銀座7-8-15 第二新橋会館8階
03-6280-6464
営業時間: [月~金]18:00〜24:00 LO23:00 [土]18:00〜23:00 LO22:00
定休日:日曜・祝日