銀座勤めの良いところのひとつは、手土産に困らないこと。
三越、松屋、和光といった百貨店もあれば、東急プラザ、銀座プレイス、ギンザシックスといった新顔のショッピングセンターもある。有名どころのお菓子は何でもそろうと言っても過言ではないだろう。
その一方で、選択肢がありすぎるという悩みもある。せっかくなら「銀座ならでは」のものを選びたいところだ。
贈る方も思わずにっこり「御目出糖」
銀座駅直結の「銀座コア」から地上に出ると、目の前はあずま通り。喫茶店トリコロールの対面にあるのが「萬年堂」だ。
元和3年(1617年)京都寺町三条にて「亀屋和泉」の名で創業した老舗。(Wikipedia情報だと、この年に竹島が発見されている……)
御所等にお菓子を納め続けており、明治5年の東京遷都とともに移転して今に至るそう。浅草橋にも支店があるらしい。……となると、「銀座ならでは」とは言えないじゃないか!いや、それでもお勧めしたい理由があるんです。
その理由こそが萬年堂さんの名物、「御目出糖(おめでとう)」。
なんともチャーミングな名称に、思わず微笑んでしまう。明治中頃に生まれたというこのお菓子、見た目がお赤飯に似ていることが名称の由来だそうだ。名前って大事だなあ。贈る方も、贈られる方も、うれしくなる。
実は1個から購入することができる。
私は雑にカバンに入れてしまったので、ケースが歪みました。
蒸し菓子ならではのモチっとした触り心地。でも口の中に入れると、ほろほろ、ほくほくとした食感が楽しめる。小豆のやさしい甘さもちょうどいい。ご高齢の方も食べやすいのでは。
小豆あんに餅粉等、米粉類を混ぜそぼろ状にして大納言の蜜漬けを散らし蒸し上げております。もちもちとした独特の食感に留意して作っております。
「おめでたい商品名」は魅力的である一方、”両刃の剣”な側面もある。「贈る相手はもしかしたら、あまりめでたくない状況にあるかもしれない」というときだ。それでも御目出糖を贈りたい!というときは姉妹商品に「高麗餅」というものがある。白あんに抹茶がまぜこまれたもので、色は緑色ながら、見た目や食感は御目出糖に近い。
ほかにも生菓子や金平糖などあり。でもイチオシは「御目出糖」です。めでたい人への贈り物にぜひどうぞ。
東京都中央区銀座5-8-20 あずま通(東京メトロ銀座駅 A3出口 すぐ)
TEL:03-3571-3777
営業時間:11時~20時