非常食は日常的に使うべし、という話を聞いたことがある。調べてみれば「ローリングストック」という名称で甲南女子大学の奥田名誉教授が提唱している考え方だった。
甲南女子大学名誉教授の奥田和子さんらが国民への備蓄の重要性から提唱している『ローリングストック』という考え方があります。これは災害時に備えて食べものを多めに買い置きしておき、定期的に食べ、減った分を新たに買い足していくもの。
※引用元:非常食の新スタイル 普段食に使え、備蓄も古くしない|MONO TRENDY|NIKKEI STYLE より、防災安全協会事務局長の北村博さんのコメント
写真の非常食「さんまピリカラ煮」は同居人が会社から持って帰ってきたもの。すごいなあ、ローリングストックしてんなあと思ったら賞味期限が切れていた。そんなもんですよね。
せっかくいただけたので、私のデスクめしとして使わせていただいた。他企業の備蓄品を…悪いなあ、ありがとう。
ごはんにかけて「さんまピリカラ丼」がおいしそうなものだけれど、ここは
おからパウダーでいってみましょう。煮汁とパウダーを混ぜると食べごたえが増してうまいのでは?という予測。両方とも保冷なしで持ち歩けるので便利。
さんまピリカラ煮。味が濃そうだな…。
ここにおからパウダーを投入したら負けだ。ごちそう・さんまが台無しになる。そこでまずはさんまだけを拾って先行賞味。モソモソしていた。ピリカラではない気がしたけれど、甘辛醤油系の、酒が欲しくなる味。オールフリーでも買ってくればよかったなあ。
無事、煮汁のみとなったのでおからパウダーを投入。
真ん中にドバっとかけたら負けだ。煮汁の味は濃い。必要最低限の煮汁とともにおからを楽しむことで、のちの「喉渇き現象」を押さえることができよう。ルーが多すぎたカレーのイメージ(カレーは飲み物だから、ルーがどんなに多かろうと無問題…という話はちょっと脇に置いておいてください)。
「煮汁使用は必要最低限」を合言葉に、食べていく。見ただけで咳込みそうだが、臆せずいこう。くしゃみ要注意。
おからパウダーと出会ったときから、コーンスープに混ぜたりカレーに混ぜたりして食べてきた。水分を含むことでモタッと、マッシュポテトのような食感になるところが好きなのだ。今回もだいぶモタっとしていた。
ここから画像が汚めです、苦手な方は要注意。結
論を申し上げると、「煮汁は全部使い果たさないと食べきれない」事態に陥った。
画像あってもいいよという方、ともにゴールテープを切りましょう。では、いきます。
がんばって、煮汁を使わないように、使わないように食べ進めたのだけれど、この時点で「あ、無理かも」と思うように。でも最後まであきらめない気持ちが大切なので、できる限りがんばった。
…けど、圧倒的に煮汁が足りないということを確信。負けを認めて一気にかき混ぜました。
片栗粉が多すぎた竜田揚げではありません。どう考えても煮汁が足りなかったおからパウダーの図です。ほぼ、粉。
ぺろりと食べ終えたあとのジップロックコンテナには水分が残っていなかった。そりゃそうだ。いちばん最初に食べたさんまの思い出は消え失せ、私の口の中にはおからパウダーの味わいが強く残った一食となった。この日の午後をサバイヴしきれたかどうかは、ご想像におまかせします。