超有名ロメスパ店、「ジャポネ」を初訪問。
その感想を綴っています。
初「バジリコ」までを記載した前編はこちらです。
日本が誇るロメスパ 銀座「ジャポネ」訪問 前編 - 言いたいことやまやまです
■気になる他のメニュー
男性に人気のようだったのは「ナポリタン」「インディアン」である。
ジャポネは実は「スパゲッティ&カレー」の店を標榜しており、名物のひとつであるカレーをかけたスパゲッティこそが「インディアン」というわけだ。
インディアン用のカレーは残っているようだったが、カレーライスを注文した人に
「カレー、もう終わっちゃったんです」
と答えている声が聞こえた。
品切れるほどおいしいのか・・・と思うと、俄然気になってしまう。
当初気になっていた「チャイナ」のことも忘れてはいない。
うーん、和風サラダといい、少なくともあと2回は来なければならない。
なんとテイクアウトもできるそうだが、出来立ての時点で既にやわらかいので、持ち帰って食べるころには博多うどんの如く伸びている気がする。
ああ、それはそれで興味がある。
2回のイートインと1回のテイクアウトを自らに課しながら、背後の行列からの視線を意識し、背筋をシャンとさせてバジリコをすすりつづけたのであった。
■ジャポネのチーム編成
カウンター内の運営陣についてだが、既に前編でご紹介させていただいた「調理担当のお2人」と「オーダー周辺を手伝うお1人」とは別に、店を切り盛りする女性と、リーダー格風の男性がいらっしゃる。
計5名で、土曜午後の混雑時間帯を回していた。
そんな多忙の最中に1本の電話が入る。
女性が取り、リーダー格の男性に代わる。
どうも、求人票を見た方からの電話だったようだ。
本当にこの店で働きたいなら、こんなクソ忙しい時間に電話かけてはダメだろうよ・・・
と一瞬憤りを覚えたのだが、閉店時間16時に対し、15時半を迎えようとしている今、まさかこれほど大混雑しているとは、受話器の向こうの志願者も想像できまい。
リーダー氏も声を荒げることなく、淡々と丁寧に会話をしている様子が伺えた。
■この店の居心地の良さ、その理由
その電話でハタと気づいたのだが、カウンターの中は戦場であるはずなのに、店員さん方は一切、殺伐としていないのだ。
私の目の前で、最前線で戦っている調理担当お2人も、作業に熱中して寡黙になるでもなく、見習いくんを怒鳴るでもなく、たまに談笑しながらスパゲッティをつくっている。
もちろん、手を休めることはない。
それでいて、至極穏やかなのだ。
見習いくんはといえば、比較的最近仲間に入ったようで、まだ覚えていない作業も多々ある様子だった。
リーダー氏に「○○のやり方わかる?」といった質問を投げかけられていたのだが、爽やかな笑顔とともに「わかりません」の旨を返答。
それを受けたリーダーも、「そんな満面の笑みで言われちゃうとなあ」と笑う。
何しろ、客席を占めるのはほとんど単身客だ。
背後には行列に並ぶオーディエンスの目もあり、連れがいたとしても、ダラダラ、ぺちゃくちゃと話すことは許されない。
聴こえてくるのは調理する音と、店員さん方の声だけだ。
それが怒鳴り声では、たまったものではない。
おいしそうな音と、和やかな会話に安心させられる。
※「孤独のグルメ」でも、見習い店員を始終叱り飛ばす店長のオッサンに対し、五郎さんが怒りをあらわにするエピソードあり。とても、共感する。
私はラーメン屋や元気な寿司屋があまり得意ではないのだが、その理由が「威勢の良さ」である。
威勢よく後輩に指示を出す声、元気ハツラツとした「ヘイラッシャイ」、いずれもインドア派の私には重く感じられてしまう。
その点、ジャポネの穏やかさといったら。
15時40分ごろだろうか、リーダー氏が「奥さん、先に上がってください」と促し、女性も「悪いわね」と言いながら店を去って行った。
女性にありがちな(偏見か?)「いやいや、私も最後までッ」という無駄なシャカリキもなく、気持ちよく厚意を受け取る様が心地よい。
始終本当に気分がよく、ジャンキーながらも野菜がみずみずしい太麺スパゲッティは癖になる味で、やっぱり必ずまた訪れようと思った。
これで500~600円というのはありがたい。
閉店時間までに並べば、必ず食べさせてくれる。
ぜひメニューを吟味したうえで、行ってみてほしい。