言いたいことやまやまです

仕事をやめ、誇りを持って主婦として生きることにした1985年生まれ。金儲け臭ゼロのブログで生きざまを書き綴っています。お金はいつでもほしい。

やままあき

Author:やまま (id:yamama48)

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瀧川鯉八さんの独演会に浸ってきました 

瀧川鯉八さんの独演会に行ってきました。新作落語をお得意とする二つ目の噺家さんです。

瀧川鯉八

「渋谷らくご」のPodcastで「おはぎちゃん」というネタを聞いて「私の知っている落語じゃない」と驚愕し、実際に足を運んで「やぶのなか」というネタを拝見。軽妙というか「怪」妙な語り口と愛らしさ、不思議な世界観にグッと引き込まれていつの間にか「鯉八ガールズ(ファンの女性のことをこう言うらしい)」になっていました。

 

楽しい・つまらないではなく「おもしろい」

瀧川鯉八

たっぷり2時間ほどの独演会。3本中2本はこの日がネタおろしということでした。

談志師匠の「落語とは人間の業の肯定である」という言葉にもあるように、人のダメなところ、それでいて憎めない、チャーミングなところを描いているのが落語なのかなと思っていたのですが、鯉八さんの落語はなんだか違う。時代もわからなければ登場人物の相関関係もよくわからない。

当初は「こ、鯉八さんが伝えたいことは何なんだ…きっと深い意味が…」なんて考えながら見ていましたが、ただひたすらアホになってワッハッハと笑っている方が楽しいので、考えるのは諦めちゃいました。ますます笑えるようになりました。

ものの言い方とか、シーンの描き方(演出)が独特でほんとうに可笑しい。町内をかけまわりながら道行く犬を「邪魔だぁ!」と跳ね除けていく演出にはずいぶん笑わされてしまいました。プレイステーション登場時の革命的ゲーム「クラッシュバンディクー」を思い出しましたよ。ご存知でしょうか、雪玉に追われるステージがあるんですが、横スクロールじゃなくて「奥行き」スクロールなんですよね。あれはびっくりしたものです。そんな感じで、犬をはねのけて走っていました。座布団の上でひとりでそんなことしてるんだから、笑えないはずありません。

鯉八さんの大好きなところの一つが、たっぷりすぎる「間」。落語というと「エー」という間をつなぐ声もまた魅力ですが、鯉八さんはまったりまろやかに、それでいて間つなぎの言葉を用いず、むしろ間を楽しむかのようにゆったりお話しされるのです。それもまたおもしろい。落語というジャンルの中で演じられているけれど、テンポや演出などで大笑いしてしまうこの感じ、うまく言えないのです、不思議です。

しりあがり寿さんの漫画を読んだときとか、ラーメンズのコントを見たときとかの気分に似ているかもと思ったのですが、オリエンタルラジオの「RADIO FISH」を見ているときの心地にも似ているかもしれません。こ、これってお笑いなんだよな?え、音楽?うーん?おもしろいけどかっこいいし、うーん?みたいな。全然表現できてないな。とにかくおもしろいんです。興味深い。

とりあえず、すべての演目をもう一度見たい。噛めば噛むほどおもしろい。そんな充実感を覚えました。

ゲストは小満ん師匠

なんとゲストに小満ん師匠をお招きするという贅沢な会でもありました。が、私はまだまだ落語鑑賞ビギナーなもので、小満ん師匠のことは存じ上げませんでした。ほんとごめんなさい!

でもこの日のおかげで知ることができ、「うおお、すごい人来るんだ」という期待とともに会場に足を運び、実際に高座姿を拝見できてとてもよかった。演じられたのは「夢の酒」。鯉八さんの新作落語とは真逆で、若い女にときめく若旦那、嫉妬深い奥さん、飲んだくれの親父が登場する、典型的な「人間のだめなところ」を描いた噺でした。

でも、その前にお話しなさっていたまくらにはとりわけ笑わされました。大御所の師匠とは思えぬチャーミングさ。いや、あの愛らしさがあるからこその師匠なのやも。鯉八さんとは所属されている協会が異なるにもかかわらず、ゲストにお越しくださった懐の深さにもグッときちゃいました。

その姿に癒される

高座姿はもちろんなのですが、もう、鯉八さんの一挙手一投足にいちいちキュンとするようになってしまったのです。「あっ、散髪したんだ」と思って微笑み、高座から降りてなかなか草履がはけない姿にときめき、小満ん師匠のお茶をお出しする姿に和んだり、癒しのひとときでした。

いまとても精力的に活動されている様子がうかがえて、活力も分けていただけた心地がします。これからも追っかけます。

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