1億総活躍してしまう社会とあって、ご夫婦そろって働かれている方が多いからか、平日の料理時間を短縮する「常備菜レシピ」が増えたように思う。その種類は数多あれど、最も手軽な常備食材=「塩麹に浸けた鶏むね肉」だと信じてやまない。
安い
鶏肉、しかもむね肉は安い。ブラジル産なんかだともう、すんごく安い。
近所のスーパーでは、2枚で300円~400円程度である。
400円クラスだと、超特大が2枚。
塩麹は作れば安いのだけれど、面倒くさいので市販のものを使用する。
スーパーのチルドコーナーに置かれているパウチ型のものは、米こうじのつぶつぶも入っているからか一層おいしく感じるのだが、230グラムで300円弱くらい。割と高級品なのだ。
なので私はもっぱら、ハナマルキさんの液体塩こうじ派。Amazonで500ml入りのものを購入している。
みりん代わりに使用してもおいしいそうだが、みりんが活躍するようないい感じの和食をつくらないので、活躍させきれていない。醤油あたりと混ぜてドレッシング的に使ってもいいのかな。今度実験してみよう。
お手軽すぎる下準備
購入したむね肉をジップロックに入れて、肉の重さの10%くらいの量の液体塩こうじを入れる。
以上で終了。
Yahoo知恵袋などを拝読する限りでは、1週間くらい放置していても大丈夫だそうだ。自己責任で対応いただきたいが、私は1週間以上放置したものでもお腹をこわしたことはない。
あとは何らかの形で加熱するだけ
残業や飲み会、もしくはそんな予定がなくとも、帰る途中でふらりと居酒屋に入ってしまうこともある。独身アラサー女の夜の生活は、なにかと不安定である(いろいろと)。
いつ、家で夕食をとることになるかなんて自分でも読めない。今日は自宅で夕飯を食べられるぞ、と思っても、今度は買い物をして帰るのが億劫になったり。怠惰すぎるかな…。
そんな私でも、塩こうじに漬けておいた鶏むね肉は、抱きしめてくれる!
抱きしめ返し方(調理法)は、下記のいずれか。
A)片栗粉をまぶして焼く
短時間で火が通るよう、そぎ切りで。
お肉の両面に片栗粉をまぶし、オリーブオイルかごま油をたっぷり使って焼く。
味付け不要。短時間で焼きあがるが、鶏むね肉とは思えない柔らかさに感動する。
B)茹でる
下記サイトにたまたま遭遇し、すっかり気に入ってしまった調理法 魔法。
鶏胸肉を驚くほど柔らかくする魔法☆ | ココカラforestの管理栄養士☆タカハシのブログ
たっぷりのお湯を沸かしている間に片栗粉を肉にまぶしておく。
お湯が湧いたら肉を投下し、火を止めてしまう。
鍋に蓋をして、20分ほど放置しておくと完成だ。
片栗粉がぷるるん食感を演出、これまたむね肉とは思えないおいしさ!
※お湯で塩こうじ味が流れちゃうので、クレイジーソルトを
貧乏性だから、「ゆで汁には塩麹とむね肉の旨みが詰まっているはず」なんて思ってしまって、沸かしなおして塩コショウして飲んじゃう。無駄なくおいしく。
※このときはわかめスープの素をまぜてみました
冷凍野菜も常備しておけば完璧
どうでしょう。こんなずぼらレシピなら挑戦できるはず!
付け合わせの野菜に最適なのは、トップバリュの冷凍ブロッコリー(108円)&ほうれん草(158円)。奇跡の安さ、実にバリュアブル。
冷凍だから腐る心配なし、我が家の冷凍庫はブロッコリーとほうれん草でみっちりしております。
試すな危険!いまいち調理法
その1 おからパウダーで包む
糖質オフを極めるなら、衣は片栗粉ではなく、「おからパウダー」がいいんじゃないか…?「★おからパウダーで糖質オフ♪★簡単唐揚げ」みたいなレシピ、よく見かけるし。ということでいざ実践。
玄人臭を漂わせようと、茶こしにおからパウダーをぶち込み、鶏むね肉の上に雪を降らせる。
両面しっかりと白くなったら、フライパンへ。
※レミオロメンも真っ青の粉雪ぶり
これでいいのかな…。
できあがったのがこちら。
割とおいしそうだったのだが、口に入れたら最後、そこはかとないモソモソ食感が口内の全水分を奪っていった。いや、その前に唇にまとわりつく。いくら塩麹浸けむね肉がジューシーとはいえ、それでは水分が足りていない。
そもそもおからとはそういうものだし、ましてや、おから「パウダー」を使っているのだ。どうしてこうなることが想像できなかったのか!
単に切って焼いただけの方がいい。
おからパウダーを纏わせるというひと手間、これを「蛇足」といいます。
その2 唐揚げ粉で包む
以前、日本唐揚協会主催の「忘年謝肉祭」に参加した際にもらった「唐揚げ粉」が手元に。
我が家では揚げ物に対する不戦敗を表明している。
怖いもん、汚れるもん。
ならば「揚げぬなら、焼いてしまえ、ホトトギス」。
心の中の信長がそうささやくので、使ってみることにした。
このときは鶏むね肉をスーパーで調達したばかりだったので、塩麹は用いず、日本酒で。10分くらい浸けておいた。
ジップロックのなかに、スライスしたむね肉と唐揚げ粉を投入してモミモミ。
焼いていこう。
…ちょっと不穏な空気が漂うけれど、大丈夫。
う、うん、大丈夫そう。大丈夫。
むしろいい感じだよー!どんまーい!いけるよー!(体育のバレーボール感を再現)
…そして、
完成したのが、
こちら。
うわあ。
ひと口いただいての感想は、「唐揚げ専用粉の味」。
焦げもまちまちだし、なにより粉っぽさがある。
せっかくの唐揚協会さんのお土産を、台無しにしてしまった…。
唐揚げ専用粉って言っているんだから、素直に揚げるべし。
肉にも粉にも悪いことをしてしまった。反省する。
下手な工夫はせず、塩麹に浸けておいた鶏むね肉を「焼く」OR「茹でる」で楽しむが吉。我が家の冷蔵庫には今日も、塩麹浸けむね肉が1枚眠っております。