言いたいことやまやまです

2022年2月に出産した1985年生まれの主婦です。資料作成が好き。

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自分の価値は「ニーズ」が決める

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こんばんは、価値ある自分を考える時間です。

ガトーショコラ専門店「ケンズカフェ東京」を営む氏家健治さんのインタビュー記事を拝読しました。

ものすごく考えさせられました。

リンクは最下部にもういちど貼りますので、よかったらまずは私の話を聞いていっていただけませんか。

 

ニーズに応えることで価値が生まれる

需要と供給。あまりに当たり前の話なのですが、大変に長文のインタビュー記事を完読して、この「基本」をものすごく考えさせられたのです。

記事内で語られていた事例を3つ、引用します。

ひとつ目は「ココアブーム」の時期に販売していた「チョコレートドリンク」の話です。

最初は「ショコラショー」とか「ホットチョコレート」って言ってたんですけど、その名前だとあまり売れなくて、「ココアないんですか?」って聞かれるんです。

「ココアはないけどホットチョコレートはあります」と言うと、「じゃあ、いらない」となる。

 

── なるほど(笑)。

 

氏家さん:(中略)

そのうち、仕方ないから「スペシャルココア」って名前にしたんですよ。そうしたら、「こんなにおいしいココア、飲んだことない」って、お客さんは言うんです。うん、でも本当はそれ、ココアじゃないですから(笑)。

いかがでしたか?……と締めくくるわけには、まだいきません。

続きましては、ガトーショコラが「レストランでいただく店内メニュー」だったころのお話です。

氏家さん:一番初めはお客様に、「こんなおいしいガトーショコラ食べたことない。初めて」「何これ? とろける」「これをぜひ売ってほしい」「テイクアウトしたい」と言われたんです。

こちらからすると焼きたてを食べてほしいし、そもそもうちはケーキ屋じゃないし、そういうことはやりたくないから断っていました。

だけど、また他のお客さんたちからも言われ続けたので、仕方なくラップに包んで、袋もないので百貨店の紙袋に入れて、仕方なくお売りしたのが始まりなんです。

まさか、それが今のようになるとは夢にも思っていませんでした。

狙ってこうなったわけじゃないんですね。最後の方は、もちろんガトーショコラ専門店になろうと狙いましたけど、最初は仕方なく始めたんです。

 

── 狙っていたというより、お客さんのニーズがまずあったと。

最後にもうひとつ、ウェブ上での「自分の意図とは相反する反応」の取り込み方についても引用します。 

氏家さん:あと、「レンジでチンしたらおいしい」という声もあった。

焼きたてを売ってるわけですから、わざわざレンジで温め直すの? どうして? と最初は思ったんですけど、今はそれを売りにしているんですよ。

 

── ええ!(笑)

 

氏家さん:買ったお客さんがどう思うかが大事で、その評価がすべてだろうと思ったわけです。

引用文の改行と太字は私の編集です。

ああ、そういうことだよなあと目からウロコがぼろぼろ落ちました。頭でわかっていたことが、具体的なお話を通じて心に響いてきた感覚です。

SEO対策だって「ニーズに応える」ことなのだ

書籍をWEB上で無料公開するケースをちらほら見かけますが、ケンズカフェさんは看板商品であるガトーショコラのレシピを公開してしまっています。

SEOについて考えているうちに、ここに辿り着かれたそうなのです。

すぐに思いつく「ガトーショコラ テイクアウト」「ガトーショコラ お取り寄せ」では、みんな検索をかけない。

みんなが検索するのは、「ガトーショコラ レシピ」「ガトーショコラ レシピ 簡単」。

レシピなんて見ないで買ってよと思ったんだけど、結局ガトーショコラは「買うもの」じゃなくて、「作るもの」だった。

そのニーズに応えた結果が、レシピ公開です。 

少しでも検索流入が増えればと、ブログの記事タイトルを決める際にキーワードプランナーやgoodkeywordを頼りにしてしまうものですが、即物的な判断のみで事を進めるのではなく、「どういうニーズがあるか」に想いを馳せるのが大事であると思いました。ニーズを察知する訓練にもなる(私のブログの記事タイトルセンスは非常に悪いので、偉そうなことを申し上げられないのですが)。

ひとつのものさしで測らない

氏家さんはいまでこそ「ガトーショコラ専門店」として日本一の座に輝いていますが、そこに至るまでには紆余曲折がありました。

1998年にイタリアンレストランを開店するもうまくいかず、ディナーをやめ、ランチもやめ……すなわちレストランとしての営業をやめたことで、「ガトーショコラ屋さん」になったのです。

失礼な書き方になりますが、レストラン経営では「負け」ていた。

そこで「あーあ、自分はなんてだめなやつなんだろう」とイジケて終わる方が多いなか、氏家さんはそこから「じゃあどうしようか」を考えられたのです。

ミシュランの星を取る必要もないし、チョコレートの日本一でもケーキの日本一でもないけど、ガトーショコラの日本一になれた。

ニッチ戦法ですけど、日本一だと本も出せるし、コンビニとコラボもできる。

私はなにかと、物事を序列化して考えてしまうのです。

その考えの先には「ああ、私はまた、負け組だ。だめだ。価値がない。ここに居てすみません」というネガティブシンキングが待っている。

そこから一手増やそうと思いました。

「ああ、私はまた負けている。でも!こっちのものさしで測ると、イケてるかもしれない

これは序列発想を手放すことにもつながってくると思います。みんなそれぞれに「俺がいちばんになれるものさし」を持っていればよい。

己の価値はニーズが決める

記事の終盤で「長く続かないお店」の特徴について触れられており、再び「ニーズ」と「価値」の関係を考えさせられました。

 

知り合いの店で潰れた店もいっぱいあって、なぜ潰れたのかと考えると、やっぱりこだわりとか見栄が捨てられなかったから。

自分の作ったものがおいしいかどうかは、人が決めることですからね。

 

……しびれました。

 

「おもしろいやつだと思われたい」

「興味深い人間だと思われたい」

「バカだと思われたくない」

 

ブログを通じて、自分のブランディングに思いを馳せることがあります。憧れているエッセイストやブロガーさんを想像し、そこに自分を重ねて「あんなふうなイメージを持たれたいなあ」と思ったりします。(ちなみに私は上田啓太さんが大好きです)

でもそれは、その方たちがすでに提供している価値なのです。

私が提供する価値は私が決めるのではなく、ニーズが決めるのです(そもそもニーズあるのかな?は、さておき)。

もう、5年もこのブログを運営しています。みなさんは何を求めてわざわざアクセスしてくださっているのだろう?コンテンツとしてどんなふうにお役に立てているのだろう?

憧れ先行のブランディングは、やめ!やめ!

「私が(僭越ながら)ご提供できるもの」を考えます。でなければ価値は生まれない。

インタビュー記事はこちらからどうぞ

ちょうど、私がフリーランスとして開業届を出したばかりだからというのもあって、大変興味深く拝読しました。

デザイナーでもライターでもなく、なりゆきで、フリーになりました……

なので、売り込めるものもないのです。いろんなニーズに答えていくうちに、売り物が見えてくるのかな。楽観的に生きられる環境にいられることに感謝しつつ、精進します。

氏家さんのインタビュー記事はこちらです。かなり長いので時間のあるときにどうぞ!
www.hotpepper.jp