食べる量の多さには自信がある。
その一方、一応女性なので「きれいでありたい」という想いもある。食いしん坊の運動嫌いである以上、実現が困難であることは百も承知している。それでも最低限の見た目はキープしておきたいと足掻く毎日である。
いろいろチャレンジしているが、いまハマっているのは「朝か昼にたっぷり、夜はちょっぽり」という食習慣。お呼ばれがないかぎり、仕事帰りにひとりで飲み歩かなくなった。夜は納豆と心太程度のものである。
新橋で24時間営業の居酒屋「なんどき屋」(いつなんどきでも、やっている)の世話になったのも平日朝7時半、出社前のことだ。
世の中の“モーニング”に不満がある
「朝活」なるものがブームとして注目されてから何年経つことだろう。もはやそれはライフスタイルのひとつとして定着し、彼らの来店を促進するべく、カフェやファミレスチェーンがこぞってモーニングセットを提供するようになった。
私はデニーズ様には足を向けて眠れないし、早朝に東銀座の「喫茶アメリカン」に行くのも大好きだ。食パンてなんておいしいんだろう、といつも思う。
でも、朝から魚や肉だって食べたい。食パン、丼ぶり、お蕎麦をドーン!じゃなく、居酒屋のような「おかずセレクト朝ごはん」が食べたい日だってあるのだ。
やよい軒、日高屋、牛丼チェーンなども朝から営業しているが、どれも味が濃くて、ごはんがないとちょっと辛い(生野菜を頼むことで中和させる手段もあるので要研究)。
極論、「朝もやっている居酒屋」があればいいのだ。サラリーマンである以上平日の朝に酒を飲むことはできないが、おかずメニューの豊富さには非常に心惹かれるものがある。
新橋駅烏森口からすぐ、いつなんどきでも営業中の「なんどき屋」
7時半ごろから、せかせか出勤中のサラリーマンの方々でほんのり賑わう新橋駅。
新橋は烏森口方面、昼夜問わず営業中の居酒屋さんがあると聞き、出社前に訪問してみた。
あった、なんどき屋さん。
表の手書き看板に並ぶ
朝飲み
昼飲み
夜飲み
茜霧島あります
の文字が頼もしい。
カウンター席と、数席のテーブル席からなるこじんまりとした店内。料理長も兼ねている店主さんと、クールなマダム店員さんの2名態勢で切り盛りされていた。いつ入店されたのかは知らないが、先客は3組。おじさん2人組、男女カップル、周辺で働かれている風の方4名くらい。
カウンター席にはテレビが置かれており、その真正面を陣取った。暖簾越しに見える出勤中の働き人たち。なんという背徳感、最高じゃないか。
お腹ぺこぺこ、ガツンとしたものが食べたいと思い、メンチカツ(700円)をお願いすることにした。出社前なので飲み物はウーロン茶(たぶん300円)で。
されど容赦なく「お通し」。おいしそうなのでよしとする。高くありませんように。
しばらくして、揚げたてのメンチカツが到着。
それなりに大きいが、700円と思うと……なかなかの高級品。
でもやっぱり、揚げたての揚げ物って問答無用でおいしい。目の前のテレビで「羽鳥慎一モーニングショー」を見ながら、メンチカツ。居酒屋というより実家のようだ。
調味料ラインナップにデフォルトでカレー粉があるというのは、テンションが上がる。ソースとカレー粉をブレンドしてメンチカツをいただいた。うまい。
これだけでは全然お腹が満たされない……ということで、次なるオーダーを検討することに。
珍しいメニューや看板メニューではなく、敢えて超基本の「鶏のから揚げ」「玉子焼き」あたりをお願いするのが最近のブーム。例に漏れず「玉子焼(400円)」をお願いしてみた。
カウンターから、店主さんが慣れた手つきでフライパンをかえす姿が見える。あっという間にふわふわの玉子焼、というかオムレツがやってきた。
中身、とろり!
まずはそのまま食べてみる。おお、玉子そのままのお味。「最後の仕上げはあなたの手で」タイプか。
ふんだんにカレー粉。これだけで幸せ度急上昇。自宅でのカレー粉との付き合い方を見直したくなるくらい、カレー粉大活躍。
まだ全然食べ足りなかったのだが、予算の都合もあり以上でごちそうさま。2000円弱だった。朝食にしては贅沢してしまったなあ。
メニュー数はなかなか豊富で、牛めしや牛皿といったものは定食としても提供しているようだった(580円~800円くらい)。そのあたりが狙い目のお料理だったんだろうな、ちょっと失敗。
新橋で居酒屋系料理が食べたい朝のみならず、終電を逃した際などにも便利そうです。
なんどき屋
住所:東京都港区新橋3-20-4 エムワンビル 1F
電話番号:03-3431-1845
営業時間:24時間(※日曜15:00~月曜15:00定休/連休の場合変更有)
※上記情報は食べログを参考に記載しています