ラジオ番組「東京ポッド許可局」(TBSラジオ 毎週土曜日27時~28時)、7月12日放送分にて、マキタスポーツさんより「汁」への愛が語られた。
ここで言う「汁」とは「おわん」的なものではない。
カレイの煮つけの煮汁、ニラレバの汁、麻婆茄子の汁、名古屋「味仙」のコブクロの汁など、いわゆる「残り汁」を指す。
これらを白米に、パンに、ラーメンにかけて抱擁させ、熱く絡ませ・・・そこに訪れるおいしく幸せな瞬間。
「汁愛」がとうとうと語られたのち、8月2日に行われる同番組のイベント内で、AKB総選挙で言うところの神セブン、すなわち「汁セブン」、そして「汁センター」を決める
「汁総選挙」
を開催するとの発表があったのだ。
世界中の汁好きが興奮に震えた瞬間であっただろう。
■私もかつては純粋な汁ラヴァーだった
かく言う私も興奮したひとりである。
汁を好きすぎるがあまり、さばの味噌煮缶とごはんを弁当として会社に持参したこともある。
※該当過去記事
ごはんの上にさば味噌缶をかけるのもよいが、缶の方にごはんを入れ、汁まみれにしてスプーンで食べるのも幸せ。
その名も「缶汁(感じる)弁当」。
汁愛と色事は常に隣り合わせだ(嘘)。
しかし・・・
今年の5月からうっかり始めてしまった糖質制限が悩ましい。
体重と引き換えに、炭水化物をほとんど断ってしまった。
神が人類に等しく与えたもうた「汁の感動」を手放してしまったのだ。
白米、パン、ラーメン、and so on、それらすべて禁忌の食物なのである。
■されど断ちきれぬ、汁への想い
糖質制限を始めるより前、「なるべく野菜で空腹感を満たそう」と努力していたことがあった。
平日はどうしてもコンビニ食が増えるのだが、つくづく、サラダというのは高い!
1パック300円~400円などザラである。
懐事情が厳しかったので、ビニール袋に入ったキャベツの千切り(100円)を愛用していた。
会社のデスクでそれを弁当箱に移し、冷蔵庫に保管していたマイドレッシングでいただく日々・・・。
それはあくまでも「空腹をまぎらわせる作業」であり、食べることに幸せを見出すことができなかった。
そんななか、ある日ひらめいたのだ。
いつも買っている味の濃いコンビニ惣菜(特にひじき煮)とキャベツを混ぜたら、おいしいのではないか、と。
成功すればドレッシングも不要になる!
思い立ったが吉日と言わんばかりに早速実践。
キャベツの千切りに、ひじき煮をぶちこんでみたのである。
※お弁当箱に移すのも面倒くさくなり、この有様
これが、旨かった。
いい意味で予想は裏切られ、1+1が3になった感覚を覚えた。
キャベツとキャベツの細かなスキマに煮汁が染みわたっていく、このかんじ。
みずみずしい、キャベツのシャキシャキ感。感動した。
ひじき煮のほか、いわしの生姜煮(汁込)、煮玉子(汁込)・・・
とにかく何でも、コンビニで調達できるあらゆる惣菜をキャベツの千切りにぶちこむ日々が続いたのだった。
■糖質制限者にやさしい汁
さて、話は糖質制限中の現在に戻る。
ごはん、パンなどの炭水化物に頼らずとも、キャベツの千切りがあれば汁の素晴らしさを体感できることは実証済だ。
しかし、連れの「汁惣菜」が悩ましい。
煮汁の多くは糖質が高く、大好物だったひじき煮ですら、なんとなく罪悪感で敬遠してしまった。
(1袋の炭水化物量は7.6gとのこと)
糖質制限生活において肉、魚が奨励されているのはありがたいことなのだが、外食・自炊はさておき、会社でいただくコンビニ食となると難しい。
加熱の手間がかからない、それでいて低コストでおいしい相棒は見つからないものだろうか・・・。
その答えを求め、考えた。
コンビニは複数のチェーンを訪れたし、スーパーマーケットにも足を運んだ。
そこで見つけたのが、
・安くて
・どこでも手に入り
・加熱の必要がなく
・保存性も高く
・糖質が低くて
・おいしくて満足感があって
・汁がある
そんな奇跡の汁惣菜。
その名も
さばの水煮缶である。
各コンビニのプライベートブランドで発売していることもあり、100円強で手に入る。
安さの割にボリュームたっぷりで食べ応えも抜群。
塩気のある汁はキャベツとの相性もなかなか良好だ。
味噌煮ではなく水煮なのが、ミソ。(何が何やら)
味を追求するのであれば味噌煮がベストなのだが、100g中の炭水化物量は、
・味噌煮:9.3g
・水煮:0.2g
と、圧倒的に水煮が優勢だ。
(※参考:HOKOさんWEBサイト/ちなみに1缶190g)
ちなみに愛読している「マンガで分かる肉体改造 糖質制限編 (ヤングキングコミックス)」によれば、1日に摂取する糖質・炭水化物量は60gを目指すとよいという。
■これが糖質制限者も安心の汁メニュー「さばキャベ」だ!
さばの水煮缶とキャベツの千切りがあれば、そこはもう汁パラダイス。
ある日のデスクめしをご覧いただきたい。
ジップロックコンテナに目いっぱい詰めた、手製のキャベツの千切り。
その細かさは「千」切りというより「百」切りといったところだが、そのうしろにさば缶があることが大事なのだ。
近所のスーパーで90円という特価に惹かれて購入した、いなばの「とり・たまご大根」(糖質量不明・・・)がこの日のデザートである。
水煮缶からさばを一切れ取り出し、キャベツの大海原へ放つ!
さばだけ食べてもよし、少し崩してキャベツと食べてもよし、水煮汁がついたキャベツだけをいただくもよし。
汁パラダイスは、さばをキャベツの上に乗せた瞬間から始まっているのだ。
合間、合間にデザート(とり・たまご大根)にも着手。
いなばさんの、期待を裏切らない良い仕事っぷりにはいつも目を見張る。
気が付けばとり・たまご大根を完食してしまった。
目の前のキャベツは私にこう語りかける・・・
「そこに汁はあるのかい?」
あんちゃん、とりたま大根の汁も、いただきます!
汁が残った缶にキャベツを入れて、混ぜて、いただく。
なんて絶妙なんだろう。旨い。
ほんのり甘い、とりたま大根の汁とキャベツ。
キャベツがちゃんとした「千」切りだったら、汁ともっと絡み合っておいしかったろうになァ・・・。
ないものは仕方がない。
後悔を投げ捨て、気持ちを「さばキャベ」に向け直す。
地味においしい。
じわりとおいしい。
さばだけでは強すぎる塩気も、キャベツがほどよく中和してくれる。
キャベツがだいぶ減ってきたので、さば缶の方に目を移すと
煮汁と、さばの身のカス。
先ほどのように缶の方にキャベツを入れてもいいのだが、さばカスを余すことなくいただきたい。
煮汁のダイナミズムも感じたい。
さすれば、残された道はただひとつ。
さば汁、ブシャー!
残りわずかとなったキャベツ、たっぷりの水煮汁、そしてさばカスをジップロックコンテナのなかでグワシグワシと引っ掻き回す。
シャビシャビになったキャベツのおいしいこと!
最後に残された煮汁は、流しに捨てに行くのが面倒・・・ではなく、貴重な汁であるゆえズズイと飲み干して、
ごちそうさま!(ちょっとしょっぱかった)
■AKB選抜総選挙、2014年の第14位は生駒里奈だった
話は冒頭に戻る。
8月2日、ラジオイベント「大東京ポッド許可局」にて開催される「汁総選挙」。
そこで選出される多くの汁メンは、白米、パンと相性のよいものであろう。
しかし、昨年のAKB選抜総選挙を思い出していただきたい。
AKBのライバルとして誕生した乃木坂46。
昨年のAKB総選挙に初参加し、同グループの生駒里奈さんが14位という結果を納め、見事選抜入りを果たしたのである。
「私のこと、知ってますか?」
そんなスピーチが物語るように、公式ライバルグループ・乃木坂46における大快挙であったのだ。
ごはんがAKB、パンがSKE、ラーメンがNMB・・・(HKTや海外のみなさんすみません)
ならばキャベツは、乃木坂だ!!
汁総選挙で、キャベツとの相性が抜群の汁メニューが選抜入りすることを強く願う。
糖質制限者にもやさしい汁だと、なお幸せだ。
パッションだけで書き進めましたが、汁総選挙に向け、
私は「さばの水煮(缶)」を推薦します。