福岡でうろうろしていれば、徒歩移動だろうと車移動だろうと必ず見つけ出してしまうチェーン店「ウエスト」。24時間営業でうどんが食べられるなんて最高だなあ。
お昼は純粋に「うどん屋さん」
人生初ウエストは昼の部の訪問だった。かけうどん280円。湯だめうどん390円って何だ。天ぷらもついているうどん定食750円にも惹かれるぞ。しかし私はビギナー……ここはひとつ「ごぼてん」と発声してみたい、という理由でごぼう天うどん(390円・写真手前)をオーダーした。
見よ、広々としたテーブルの片隅を。ねぎ&天かす入れ放題ブースの気取らない感じ、これが福岡の日常。
博多うどんは舌で切れるほど柔らかいと聞くが、そんなことはない。柔らかさのなかにコシがある。唇や舌と接するときはフンワリ、でも咀嚼するときは食べごたえを感じさせてくれる。ほんわかしているのに芯がある、そんな女性と結婚したい。
17時から居酒屋に!300円のもつ鍋は1人前から注文可
夜の帳が下りるころ、ウエストは昼とは異なる表情を魅せる。
居酒屋メニューが主となるのだ。黒霧島ロック、350円。わかめの酢の物や塩キャベツなどは200円だったかな。安い。
しかし最大の目玉はもつ鍋である。店頭ののぼり旗、入口のポスターなどなど、訪れたのが冬だからというのもあるかもしれないが、そのアピールぶりたるや、頼まないわけにはいかないという気持ちになる。
驚くべきはその価格が1人前300円であり、1人前から注文を受けてくれるという気前の良さ。ちなみに写真は2人前。
もつ、野菜、揚げ豆腐がデフォルトのセットだが、これらをオプションで増量することもできるし、うどんや、おじやセットもある。きっと酔っぱらったオッサンがシメに「”おやじ”セットひとつ!はは、俺たちのことか!」とか、しょーもないことを言うのだ。とてもいい。オプションメニューもいずれも200~300円とお手頃価格。
どれだけショボイもつ鍋なのだろうかと思っていたら、ご覧の通りデフォルト仕様でも具がどっさりで、この通り、もつのサイズも大きめ。ウエストならではのポイントは、スープがうどんのお出汁で仕上げられているということだった。
年末年始の寒い時期だったこともあり、アツアツのもつ鍋は大変においしかった。やたらと凝っていない、いわば「ファミレス鍋」の雰囲気がむしろ好ましい。ウエストビギナーの私のことも、まるで旧知の仲であったかのようにカラッと受け入れてくれる、このムード。
正真正銘、1人前300円。サイゼリヤ飲みが大人気の昨今であるが、やっぱりビールと鍋がいい。私はウエスト飲みを推したい。
おわりに…東京でも「ウエスト飲み」したい!
ところで、メニューにこんな表記が。
「うどん店ではクレジットカード支払いが出来ません。」
何をばかなことを言っているんだ、新手のなぞなぞか?と首をかしげていたら、ウエストには焼肉店もあるのだということを教わった。なるほど、なるほど。もつ鍋ができるのも、焼肉店を営んでいるからなのかな。
ホームページを拝見してみれば、その業態はそば、ステーキ、中華など多岐にわたっていることがわかった。なんとカフェまで営業されているようで、気になってクリックしてみたら、「焼かき小屋OPEN」という威勢のいい画像が表示された。いい、ウエスト、とてもいい。好き。
ブラウザに表示されるアイコンひとつとっても、愛おしくてならない。近所にウエスト(うどん店)があったら生きていけると思う。東京でも「ウエスト飲み」がしたいなあ、と思ったのだけれど、それではもはやイーストだ。
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