東銀座といえば、歌舞伎座。
昨年4月のリニューアルからしばらく経って、盛り上がりも落ち着いたように思われる。
そんな今こそ訪問のチャンス。
行けば絶対におなか大満足!「めちゃイケ」の人気企画「ガリタ食堂」でも紹介されたという、「食パン半斤サンドイッチ」が堪能できる喫茶店をご紹介したい。
■アメリカ人もびっくり!?「アメリカン」
美しくなった歌舞伎座。
その右横、文明堂などがある道を少し進んでいくと、喫茶店「アメリカン」がある。
訪問したのは平日12時ごろ。
前々から訪れたかったのだが、土日祝がお休みで、夜は18時半までしか営業していないのだ。念願の訪問!
店の外観は、古き良き喫茶店といったところ。
右手にはテイクアウトコーナーがあるのだが、やはり今回は店内で食べたい。
店頭のメニューを見る限り、ランチは
- サンドイッチセット(1,100円)
- ビーフシチューセット(1,300円)
の2種。
なんと!やや高いビーフシチューセットは開店31周年記念で200円引き。
初訪問ながらもその歴史を感じ、「そうか、31年か」としみじみしてしまうのだが、「ビーフシチューセットが正価になっているのを見たことがない」という情報もどこかから仕入れている。
フェア終了の6月末以降に再訪して確かめたいところだ。
入店すると、店内はまさに「ザ・町の喫茶店」。
12時にして客席は7割程度埋まっており、たまたま4人席しか空いていなかったため、そこに通されることとなった。
初訪問ということもあり、シチューのお得感に惑わされることなく、ベーシックなサンドイッチセットにすることは決めていた・・・が、具の種類が豊富で悩んでしまう。
しかし、ここでモタモタして一見さん感が出るのが悔しく、個性の主張が最も強い「チキンサンド(リンゴ入り)」を直感でオーダー。
店員のマダムが伝票にメモをとり、踵を返した瞬間、後悔の念が押し寄せてきた。
(もっと悩めばよかったかも・・・)
ほぼ同タイミングで、隣の席のお姉さんが「スモークサーモンサンド」を注文したのだった。魅力的な響きである。
いや、この店の基礎の基礎を体感するのであれば、一番人気の「タマゴサンド」にすべきだったか。
だが、あいにく私はマヨネーズ系のサンドイッチがあまり得意ではないし、食べログを見てもほとんどの人が「タマゴサンド」の写真を掲載しているので、「チキンサンド(リンゴ入り)」のような個性的なもののほうが、情報価値も高まりそうだ。うん、そうだ。
いやいや、人生一度きりだし、後悔を残しちゃいけないよな、やっぱりサーモンに変えてもらおうかな・・・なんて悩み始めたところで
「おまたせしました!」
噂のサンドイッチセットが目の前に降臨していたのである。
なんという速さ。デカさ。
サンドイッチもデカけりゃ、ドリンクのアイスコーヒーもビッグ。サラダももはやマウンテン盛りである。
そして何より
(チキンってこういう感じなのか・・・!)
照り焼きチキン風の出で立ちを思い浮かべていたのだが、思い切り、「マヨ系サンド」である。
やはり一見さんであることを恥ずかしがらずに、店員さんに聞いてから、悩みに悩んで注文すればよかったのだ。
それにしたって出てくるのが早すぎやしないか。注文から1分も経っていない。
あとやっぱりデカい。そのサイズ、アメリカン。
噂のサンドイッチセットとの初対面で、様々な想いが交錯してしまった。
気持ちの整理がつかない。
■食パンの海に溺れろ!
大きな大きなサンドイッチ、横から見ると
持ち上げてみると
私の大口を以ってしても、ガブリと噛みつくのは至難の技だ。
となれば、店側は不本意かもしれないが、ここは得意技を披露するしかあるまい。
リンゴいっぱいのマヨチキンめ!
・・・こうしてくれる!
いやはや、おいしかった。
マヨ系は確かに得意ではない、が、リンゴの甘酸っぱさとシャキシャキ感が絶妙で、とてもおしゃれな味わい。
あっというまに中身だけ食べきってしまった。
残るは至福の食パンタイム。
この世で最も好きなパンは、食パン。
こんなに分厚い食パンが食べられるなんて、幸せにもほどがある。
スマンね、ドキンちゃん。いま私は、しょくぱんまん様を独り占めする!
ちぎって、ひとくち。
・・・これは・・・おいしい・・・!
「食パン半斤サンド」というニュース性が先行してしまっているものの、先ほどのチキン×リンゴの相性といい、ものすごく、おいしい。
ふわふわでしっとり、みっちりした食パン、とても好みである。
ともすればシフォンケーキのような、ふわもち感。
そのうえ、アツアツだ。
パンの耳と白い部分を切り離して、それぞれの食感を楽しんでもおいしい。
先に食べてしまったチキンの痕跡が残る、「ややマヨ部分」もおいしい。
セットのコーンスープを使って、
パンとコーンスープという、大助花子もびっくりの好相性ぶりを満喫するもよし。
この甘さ、もったり感。
食パンに絶妙に絡んで、最高においしい。
もう、おいしいしか言っていない。
そして忘れてはならない、マウンテン盛りのサラダ。
和風ドレッシングのかかったレタスサラダに、どさっとマカロニサラダ。
レタスの上に乗るものは、気まぐれのようだ。
周りを見渡すと、ポテサラ、ツナサラダ、タマゴサラダ、私が食べたチキンサラダなど、バリエーション豊かだった。
ただ、言えることは「マヨ系サラダ」しかない点だ。
和風ドレッシングは無い方が、おいしいかもしれない。
このサラダを食パンに乗せて食べてもよさそうだ。
おなか満足、夢いっぱい。
隣の席のスモークサーモン女子は、さすがにすべてを食べきることはできず、サンドイッチ半分を持ち帰っていた。
そう、お店側はお残し前提でこのサンドイッチを提供しており、持ち帰り用のプラスチック容器を用意してくれているのだ。
なんて、親切!
私はぺろりと平らげたので、その機会にはありつけず。
※スープもこのあと全部飲んだ
ああ、本当に本当に本当においしかった。
近日中に絶対再訪しよう。
明日はお店の独特な雰囲気についてご紹介。
たった1回の訪問で、すっかり大好きなお店に!