こんばんは、習慣化の時間です。
佐々木正悟さんの新刊『やめられなくなる、小さな習慣』を拝読しました。
- 私が取り組んでいる「習慣づくり」
- 報酬が習慣をつくる
- 「ゲットしたい習慣」「リリースしたい習慣」がつづかない理由
- 「注意を向けるだけ」が習慣化の第一歩
- 習慣は1分から
- ほかにも興味深いことがたくさん!
- 11月17日、『やめられなくなる、小さな習慣』出版記念の勉強会開催!
私が取り組んでいる「習慣づくり」
「習慣」というと「ランニング」「英会話」などが思いつきますが、それらが「ゲットしたい習慣」だとすると、「リリースしたい習慣」というのもあります。「喫煙」「ドカ食い」等が挙げられます。
いろいろ、チャレンジしてきました。たとえば
- 糖質制限ダイエット→成功
- フィットネススタジオ通い→成功するも飽きて挫折
- 宴会後の「シメの一品」をやめる→失敗
- 夜のストレッチ→失敗
- ブログの毎日更新→成功
- コーヒー断ち→成功
- なるべく夜は自炊→そこそこ成功
- 読書習慣→とりあえず毎日読めている(量は聞かないで)
……といった具合です。
本書を拝読して、自分がなぜ成功・失敗したのかが納得できたとともに、失敗した習慣化への再チャレンジ方法のヒントが得られました。
報酬が習慣をつくる
大前提ともいえるポイントが「習慣化のためには報酬が不可欠」であることです。
「有能感」が関係しない習慣などというのはありません。早く起きられる、しっかり歩くことができる、毎日歯を磨く、気持ちよく挨拶できる。それらはすべて技術であり、有能感をもたらすものなのです。
技術は伸ばすことができます。そして、技術が磨かれるということ自体が報酬になります。
「自分にご褒美」というほほえましい言葉がありますが、そうした一時的な報酬以上に大事なのが、「自家発電型ご褒美」だと感じました。「自己肯定感」「成長している実感」です。
このことを理解することが、「ゲットしたい習慣」「リリースしたい習慣」の両方に活きます。
習慣を変えたければ、もともとの習慣的なループに変わる、新しい一連の行動習慣を見つけることなのです。そうするためには、もともとの習慣には必ずあった報酬に代わる、新しい習慣に必ずともなう新しい報酬を見つけ出すことが必須です。
「ゲットしたい習慣」「リリースしたい習慣」がつづかない理由
習慣化のためには「報酬」が必要です。
「達成感」という報酬を見える化し、毎日続ければ自然と続けられるはずなのですが、それだけではどうにも続かない。
私は宴会後にどうしても口寂しくなる癖があり、ひどいときには帰り道にミニストップでソフトクリームを食べ、スーパーでドンレミーのしあわせバナナクレープを買って家で平らげ、まったく幸せではない翌朝を迎えるようなことがあります。しあわせバナナクレープはおいしいのでぜひ召し上がってみてください。
クレープはさておき、毎日の体重・体脂肪率を記録していて、翌朝の数値がとんでもないことになると想像できているのに、これをやってしまうのはなぜなのか。
本書ではタバコの例をとってこのように説明されていました。
悪癖をやめるにあたっては、「完全にすっぱりやめてしまう」のがとても大事なことになります。
1日だけならいいだろうとばかりに、たとえば禁煙中なのにタバコを一本吸ってしまうと、翌日以降も毎日1本ずつ吸い続けてしまう結果になりやすいのです。
(中略)快感というのは報酬として働くからです。
私が宴会後に得られる快感は、「ミニストップに入店」したところからスタートしてしまっていたのだと思います。
どのソフトクリームにしようかというわくわく、オーダーしてから手元に届くまでのときめき、食べ歩きする幸せ。蛇口がバカになった状態になり、しあわせバナナクレープコースまっしぐらとなっていたのです。
宴会後、寄り道しない。これが私にとっての「完全にすっぱりやめる」なのだと思います。
もうひとつ、「ゲットしたい習慣」の失敗例にも照らし合わせてみます。
睡眠の質がよくなるから、と勧められた「寝る前のストレッチ」が続かないのです。敗因として、まずは「達成感を見える化できていない」ことが挙げられます。その結果、「やってもやらなくても同じだろ」という心理が働いてしまい、サボってそのまま寝ます。
この「サボる」が「報酬」同様の効果があることに気付かされました。
挫折の代名詞であるダイエットにしても、なにも断食しようとか、リンゴだけで一週間過ごそうなどという話では、本来はない。腹八分目に抑え、1日3食プラス1度の間食にとどめるといった毎日を過ごせば、ほとんどの人は望みの体型に近づくでしょう。
しかし、これを失敗に導くえげつない要因があります。それが「極度の容易さ」であり「極度の快適さ」です。
引用したのはダイエットの例ですが、「ストレッチをせずにそのまま寝る」ことは「ラクチン」という報酬とイコールだったことがわかります。
動物の脳は全て「報酬」に反応し、報酬があれば行動は繰り返され、たちまち習慣化に導かれます。
(略)そうならないように、なんとしてでも「より小さな、より容易な、よりハードルの低い」行動を見出しましょう。
「まったく何もせずにサボる」という選択肢は、完全に封印してしまうことです。
私がストレッチ習慣を達成するためのポイントは
- 「報酬」を見つける=達成感を見える化する
- 少しでいいからやる=「ラクチン」という報酬を身体から忘れさせる
だと言えます。
「注意を向けるだけ」が習慣化の第一歩
達成感を見える化するにはどうしたらいいか?
注意を向ければすぐに意識できるけれど日頃はあんまり注意を向けてないことに、きちんと注意を向けるようにするだけで、人の行動は変わるのです。
意識的に注目するということは、必ず、注目した課題を満足させたいという意欲を生み出します。習慣化したいことがあったり、やめたい悪癖があるなら、注目すべき数字を見つけ出すことが本当に重要です。それができてしまえば、習慣化は8割方成功したも同然です。
ここに、ヒントを得ました。
なぜストレッチの習慣化に取り組もうとしたかといえば「睡眠の質がよくなるから」でした。
そんな私の左腕を見ると、おやApple Watchが!文明の利器が!睡眠の質を図れる機器が!
「とりあえず」で使ってしまっていた睡眠記録アプリ「AutoSleep」には、どのくらいの時間、深く眠れたかを算出する機能があります。これを見るだけでいいのです、きっと。それだけで、「ストレッチをしたから深く眠れた!」という達成感が得られる日が来るはずです。
(そんな日が来なかったら、寝しなのストレッチは私にとってあまり価値がないということになるので、習慣化をやめます)
習慣は1分から
習慣化というと、冒頭で挙げた「ランニング」「英会話」のように、少しまとまった時間を使って行うこと、というイメージがあります。ランニングは30分~1時間くらい行うものでしょう。やったことがないからわかりませんが。
本書ではその時間感覚にも提言をしてくれています。(個人的には、この考え方は習慣化以外のことにも応用できるいちばん好きなところです)
「時間がないから習慣形成できない」という発想は、間違っていると言いたいのです。
5分あるなら、習慣化のためにその5分を使いましょう。(略)本当に5分だけでいいのです。5分は長いのです。わずかな時間ではないのです。
(略)「ゼロ」でないのなら、習慣化のための時間に費やすべきです。
私も佐々木さんと同じく、タスクシュートという方法での時間管理に取り組んでいます。1分レベルで、行っていることの記録を取っているのです。
その結果、5分でできることの多さを実感できるようになりました。歯磨きは5分もやっていれば、だいぶ念入りな感じです。
なので前述のストレッチも、1分でも、1回でもやったらヨシとする。そして「なにもやらない」をNGにする。0と1は、習慣化においても大きく異なるものなのだということがわかります。
ほかにも興味深いことがたくさん!
佐々木さんは書籍の中で「習慣の連鎖」というキーワードを挙げています。
その実例として、ご自身の「早寝習慣」を紹介されていました。早寝をすれば、早起きができる。早起きができれば、自分の時間が作れる。といった具合でよい習慣が連鎖していく様は圧巻です。でもその元をたどれば、「1分でも早く寝る」というシンプルな習慣にたどり着くのです。
そんな「たったひとつですべてをひっくり返す、オセロの隅のような習慣」を見つけ出せると気持ちがよいですね。
中盤で提案されていた「迷ったらイエス!」という考え方もとても好きです。
習慣化に取り組んでいても、いざやろうとすると面倒くさくなってしまう。「ストレッチ、今日はしなくてもいいかな……」なんて思ってしまう。
そんなふうに迷ったときは、「とりあえずやる」と決めてしまいましょうというお話です。悩む時間があるなら、何も考えず「とりあえずやる」。
悩むのって意外と労力を使っているので、思考力の省エネのためにもよいと思います。
お買い物中の「買おうか悩んだら、”とりあえず買わない”!」などへの応用も可能かと。
11月17日、『やめられなくなる、小さな習慣』出版記念の勉強会開催!
11月17日(土)16時から、本書に沿って佐々木さんが習慣化についてのノウハウを教えてくださる会が渋谷で開催されます。
ゲストとして、アウトライナーのプロ・Tak.さんがいらっしゃいますので、Dynalistなどのアウトライナーを使った習慣化についてのお話も聞けます。
僭越ながら私も、ブログ習慣について少しお話しさせて頂く予定です。
終了後には懇親会もありますので、みっちり習慣化について考えられる1日になろうかと思います。
間際ではありますがお席に余裕があるようですので、ご都合のつく方はご参加いただけますと幸いです。
▼参加申し込みはこちらから!
11月17日 ライフハック勉強会02@渋谷編(東京都)