手土産を買いにエキュートへ。
期間限定出店だというドーナツ屋さんがあったので、少し買っていくことにしました。
キャッチフレーズには「ドーナツ発祥の地、ヨーロッパから。」とあります。
ドーナツはアメリカで生まれたものとばかり思っていたので、勉強になりました。
Wikiで見てみたら、ドーナツなる食べ物はオランダ発だそうです。
イギリスから逃げてきたピューリタンが作り方を覚えて、ピルグリム・ファーザーズとともにアメリカへという流れ。輪っかになった経緯は不明とのことです。
とはいえ小麦粉と卵と砂糖をかき混ぜて揚げたものなんて、世界中どこでも作られていそうですよね。サーターアンダギーしかり。
ちなみに戦時下ではカタカナが使えなかったもんだから、「砂糖天麩羅」と呼ばれていたそうです。命名者と熱く握手を交わしたい!
購入したのは「チョコレートドーナツ」と「ホワイトチョコドーナツ」(各250円)です。
ふだんミスタードーナツ(120~200円くらい)くらいしか買わないものだから、けっこうな贅沢になりました。
そんなドーナツの紹介文を見てみると、こうあります。
「本場ヨーロッパのチョコレートでコーティングした、不動人気のドーナツ。」
……。
「ドーナツ発祥の地ヨーロッパ」あたりから、言いたいことはいろいろあったんだ……。
ヨーロッパってエリア名よ! 国名じゃないよ!!
「ビーフン発祥の地アジア」って言ってるのと同じだぞ!!!
調べてみればこのブランドはスペインのドーナツ屋さんでした。
復習すると、ドーナツ発祥の地は(Wiki情報にはなるけれど)オランダです。
察するに、このブランドを日本に上陸させるにあたり、宣伝チームやらマーケティングチームやらが
「日本人は本場とか元祖とかSINCEとかに弱い!
スペインもオランダもヨーロッパだ!
”ドーナツ発祥の地ヨーロッパから”とでも謳っておけば食いつくだろ!」
という結論に至ったのでしょう。
しかし私は言いたい! いくらなんでも「ヨーロッパ」は括りが広すぎだと!
仮に「そうかあ、ドーナツ発祥の地ってヨーロッパなんだあ」と思わせることができたとしても、その戦法がチョコレートにまで有効だと思ったら大間違いだぞ!
日本人はバレンタインのチョコレートまつりが大好き。
チョコレート発祥の地がベルギーというのは多くの人が知っています。
そこへきての「本場ヨーロッパのチョコレート」という表現はあんまりにもザックリしています。
ああ、でも待てよ。
ここで「本場ベルギーのチョコレート」と書いても、コロナ明けで物流がいろいろ大変ないま、場合によってはベルギー産が手に入らないことがあるのやも。
とりあえず「ヨーロッパ」って書いておけば、ドイツとかイタリアのチョコレートでも手が打てるっていう寸法なのかなあ。
日本で商売すると、そういうところもうるさいもんなあ。
そんな(あくまで空想の)事情は横においておきましょう。
「発祥の地のドーナツ」なんて謳わなくても、「スペインのドーナツブランド」っていうだけで十分に興味をそそられると思うのです。
上層部が許してくれなかったのかな……「絶対に”本場”アピールをしろ!」って言われたら、担当者レベルじゃ断れないもんな……なんて考え出すと胸が苦しくて切なくなります。
これだからお給料仕事は嫌なんだ!(仕事をしていない言い訳)
それにしても「本場ヨーロッパのチョコレート」は実にマヌケなので、書くことでむしろ信用やブランド力がなくなると思います。運営会社さんよ、いかがか! 考え直してくれ!
ドーナツはとてもおいしかったです。