毎週金曜日に昼スナックのママをやっています。
その機会をくださったのは「昼スナ」ブームの火付け役でもある木下紫乃さんです。2020年10月、赤坂見附駅前に「スナックHIKIDASHI」をオープンされ、私は金曜日の午後の時間をお借りしています。
ためらうことなく昼スナックのママになった
酒の席でのおしゃべりが大好きな私にとって、「スナックママ」はかねてからの憧れの職業のひとつでした。
といってもウブで素直で真面目で正直だけが私の取り柄ですので(ほんとよ!!!)、いわゆる夜のスナックで働くのは無理だろうなあと諦めていたのです。
ところが紫乃ママが活躍されている「昼スナック」のことを知って、「お昼ならできるのでは!?」と可能性を感じてしまいました。
お店にお客さんとして伺い、昼スナックママに興味があることをお話ししたところ、「じゃあ、うちでやってみたらいいよ!」と背中を押していただいたのでした。
初めてお会いしてすぐのことでしたが、あれほど迷いなく「ぜひ!」とお願いできたのはなんでだったんだろうなあ。
いつもは罪悪感の原因にしてしまう「専業主婦」の身ですが、その身軽さゆえに即答できたと思うと、そう悪い身分でもないですね(笑)。
おかげさまで週1スナックママとして楽しくやっています。
発言主の見えない「べき」「ねば」より、心の中の「たい」を大事に
GW明け、スナックのオーナーママである紫乃さんと「スナック運営 作戦会議」という名の雑談ランチを楽しんでまいりました。
緊急事態宣言が頻発され外出もままならないうえ、5月末までの「アルコールNG」が確定しています。
お酒が出せないスナックに魅力はあるのか?
休業するのがベストではないか?
こんなときだからこそ「場所」をつくることに意義があるのではないか?
……いろんな意見があります。
私は「妖怪べきねば」というエッセイ電子書籍を出すくらい、「社会のムード」や「権威の声」に弱く、「こうするべき」「こうやらねば」の思考にとらわれがち。
でも紫乃さんとお話しして、「やりたいようにやればいいんだ」と思いました。
紫乃さんはオーナーママですから、私にとっては「権威の声」にもなります。「本当は休業してほしい」といった、本当はああしてほしい、こうしてほしいという想いがあるのならそれに従わなければ……とドキドキしていました。
でも、ランチ中にそんな言葉はひとつも出てきませんでした。
スナックという場を使って楽しんでくれたらいい。
お客さんを呼ばなきゃ! もてなさなきゃ! と変に意気込まなくていい。
「私なんて主婦だから、取り柄がない」なんて思わなくていい。
「お金を稼がなきゃ」と焦らなくていい。
周囲の顔色を伺いながら無駄にジタバタしている私に、「そのままでいいのよ」と肩をぽんと叩いて落ち着かせてくださったような、そんなひとときだったのです。
「やらねばならない」で動くのではなく、「やりたい」で動けばいい!
昼スナックママに興味を持って、勢いで紫乃さんのお店を訪れたときと同じように。
私はあなたに直接会い「たい」
さも「このとき初めて知った」ように書いてしまいましたが、紫乃さんはこれまでもずっと、同じ声をかけつづけてくださっていたのです。
ちょっとしたメールのやりとりだったり、ご著書やインタビューでの言葉だったり。紫乃さんのメッセージは変わっていません。
止まらぬ自粛ムードと緊急事態宣言で自分の気持ちが滅入ってしまううちに、私の「ことばをキャッチする力」が弱くなってしまっていたのかも。
それが直接お会いしたとたん、メッセージがぎゅーんと心に入ってきたのです。
ビデオ会議サービスは本当に優秀だと思いますが、「直接会う」「空間をともにする」のが私には合うみたいです。
それで、決意をあらたにしました。
5月もいつもどおり、毎週金曜の午後に「昼スナック」やります!!!
「人と会える場所」は、私にとって大事なものだと改めて思ったからです。私がそうなら、同じ想いを持っている人は絶対にゼロではないはず。
お酒はお出しできませんが、ノンアルコールビールもコーヒーもあります。
Wi-Fiも電源もあるので、ひたすらもくもくとお仕事をしてくださってOKです。
もちろん、私にお相手をつとめさせてもらえるならおしゃべりも大歓迎。パーテーションもあります。
落ち込みがちになっていたり、なにもおもしろく感じられなくなっていたりしたら、「とにかく生身の人間と会う」「同じ空間を共有する」ことで、なにかが変わるかもしれません。
金曜日の昼スナックがなんらかのきっかけになったらいいなあと思います。
紫乃さんとお話しできてよかったです。「やりたいこと」ってこういうことでよいのよね。
というわけで、お気軽にご来店ください。といっても距離はちゃんとおきたいと思いますので、常時最大4名様まででの営業です。ご予約いただくと確実です!
▼下記Facebookページからご予約いただけます(FBアカウントがなくても大丈夫!)
https://www.facebook.com/yamama48
紫乃さん、あのとき昼スナックの場を分けてくださって、ありがとうございました。