子どもが生まれてから助けてもらう立場になることが多く、家族から「なにか手伝うことある?」と声をかけてもらう機会が増えた気がします。
困ることが多い日々に身を置いて思ったのは、「お願いをする気力がない状況に陥っていることが、けっこうある」ということです。
心身ヘトヘトの最中に、自分が思い描いていることを言語化し、さらにそれを「相手にとってわかりやすい言葉」にして、伝える。なかなかに酷だったのです。
「脳みそフル回転」はこういうときに使う表現なのだ、と思いました。PCのタスクマネージャー画面で、CPUが90%台になっている様子と重なります。頭のなかが火を吹いている!
それほどまでに脳を活性化させても、結局は言葉が出てこないのです。
つまりお願いの仕方がわからないということ。それで「自分でやってしまったほうが早い(というかそれ以外に方法を思いつけない)」となって、着手することになります。
しかしもともと「心身ヘトヘト」、辛くてたまらないわけで……。
他者からの助太刀意思を棒に振ったのは自分なのに、「私ばっかりこんな辛い思いをして」という苛立ちまで湧いてきてしまう始末。すみません。
これではあまりに不毛なので、無いCPUを激アツ回転させ、あることを思いつきました。
「手伝えることある?」の声に対し、「善意を突っぱねて自分でやる」事態を避けつつ、「依頼したいことをわかりやすくまとめる」労力をかけずに、やってもらえると確実に助かることをお願いする方法です。
……と書いておきながらも「効果は場合による」ので、使用するかどうかは適宜ご判断いただきたいのですが……と予防線を張りつつ、その方法とやらを紹介いたしましょう!
「相手の予定を教えてもらうこと」です!!!
会社でもプライベートでも、「手伝おうと気にかけてくれる善意はありがたいが、私の手助けに割ける時間がどのくらいあるのかわからないことには、依頼のしようがない」ということ、けっこうあるのではないでしょうか。
自己啓発本などで「どんどん他人を頼ろう! 自分ひとりで抱え込まないようにしよう!」と推奨されているのをよく見かけませんか?
それを真に受けて、助けてほしいことをそのままガッツリ伝えたら微妙な空気になってしまった……なんてことになりかねません。
相手は数時間単位で助けてくれるのか? 10分程度のタスクじゃないと無理なのか?
いますぐできるのか? あとでという意味なのか?
このあたりがわからないと、お願いしようにもできないものです。
私はまず夫に対し、「助けてくれるというなら、あなたのスケジュールをきちんとGoogleカレンダーに入力してくれ」と依頼しました。
性別でカテゴライズするのは間違っていると思いつつ、私が出会ってきた男性陣は「家族への予定共有」が不得手でした。
夫も例に漏れずだったのですが、「予定共有が助けになるなら」ということで、徐々にGoogleカレンダーに予定を入力してくれるように!
おかげで
「この日は赤ちゃんとお風呂に入る際の補助をお願いできそうだ」
「この日は夕食を作らなくてよさそうだ」
などがわかり、それに合わせて買い出しデーの予定を立てたり、ベビーシッターさんの空き枠を確認したりと、いろいろな対策を講じやすくなりました。
「先の予定がなんとなく見える」のは、子育てライフにおいて超重要! 世の父ちゃんたちよ、こればかりは仕事と同じなのよ! 完全に同じなのよ! 仕事よりも重要かもしれない!!
というのも、子どもと一緒に過ごしていると(コロナ禍ということもあってか)なにかと「予約」が必要だからです。
ベビーシッターもいっとき保育も、「明日お願いします」が通用する世界ではありません。1ヶ月先の予約をいま確保しなければならない。
子どもを遊ばせられる施設やイベントも、しっかり時間が決まっています。
児童館のイベントに連れて行くことも多いのですが、前日の9時半から参加予約の電話が必要で、けっこう、争奪戦だったりします。
その隙間で家事をする。買い出しはたしかにネットスーパーで便利になるかもしれないけれど、到着時間に確実に家にいられるように予定を立てる必要もあります。
そして子どもの離乳食、授乳、離乳食作り、昼寝(寝る前の寝ぐずり対応もセット)!
毎日がスケジュールパズルです。
というわけで「自分も子育てと家事に参加したいが、なにから始めれば……」とお困りの方、まずは手始めに「自分の予定をしっかり共有する」のはどうでしょう。
ちなみに「なんとなく共有」じゃ駄目よ! 本気で共有してね!!
めんどうくさいでしょうが、子育ての主担当者はあなたの想像の5倍は喜ぶと思います。
我が家はGoogleカレンダーで管理していますが、手書き派には下でご紹介している「ほぼ日」のホワイトボードカレンダーがおすすめです。