前回記事で「整体感覚でカウンセリングに行くといいよ!」と力説しました。
整体に通うと「私は腰を痛めやすいんだなあ」とか「左に重心をかけてしまう癖があるんだなあ」といった「身体の傾向」をつかめるようになるもの。同様に、カウンセリングでは自分の思考の傾向がなんとなくわかるようになるのです。
私はとかく、自分を受け入れられない。絶対評価で自分にOKを出すことができない。何をしても「他の人は立派、すばらしいのに、私はなにも成せていない」となってしまう癖があることを知りました。
ゆえにこのブログも、本音ではもっともっと読んでいただいて、共感してくださる読者さんに出会いたいのに、「たいしたこと書いてないしなあ」「こんなものを読む時間があるなら、なすびの『懸賞生活』を読み返したほうが人生の役に立つよなあ」などと思ってしまって、ろくな宣伝ができません。
ブログの延長線上に、過去に3冊出版した電子書籍もあります。一生懸命書きましたが、コンテンツとしての魅力にいまいち自信が持てない。自分で読み返してみて、おもしろいのかどうかよくわからない。そんなものを宣伝するわけにはいかぬ……となってしまいます。
でも何度も何度も読み返して、校正に校正を重ねて、読みやすさバツグンを目指してがんばったことは紛れもない事実。めちゃくちゃ時間かけて、がんばりました! ので、気が向いたら著者ページを覗いていただけたらうれしいです……と、こういうかんじの宣伝になってしまうわけですね……。
(ブログや拙著を読んでいただき、おもしろいと言ってくださった方々にとても失礼なことを書いていると自覚しています。みなさんのコメントで日々生き延びているのは本当です。感謝しかありません!)
この、「宣伝できるようなエッセイブログではないし……」という否定の気持ちと、「そうは言ってもホントは読んでもらいたい……」のせめぎあい! その結果、Twitterでの細々とした記事シェアに留まってしまう! 私にとってはどんな恋物語より切ない!!
そんな虫の息のTweetは、たまに初見の方から「いいね」を押していただくことがあります。やっぱりうれしいもんですよ。それでわくわくして、どんな方なんだろうとアカウントを覗いてみれば、「主婦でも副収入!」「ブログで1000万を稼ぐ」なんて素敵な言葉が踊っているのでした。
私の属性である「主婦」「ブロガー」というキーワードに反応した「宣伝いいね」でしょう。憶測の域を出ませんが、おそらく私の記事なんて一文字も読んでいないのに「いいね」を押している……
「カモになってくれたら”いいね”」「我を教祖として崇めてくれる信者になってくれたら”いいね”」という意味でポチっとるのではないか!?
自分のことを「インフルエンサー」と名乗る民よ! 自分で「私、社会に影響与えちゃいます」と宣言しとるんだぞ! 他人にもらう称号なんだと思ってたよ!!
プロフィールに「あなたの人生を豊かにする情報を発信中」「私をフォローしておくといいことがあります」ってあるけれど、他人様の人生を豊かにする自信はどこからやってくるんだよ! 自分のこと買いかぶりすぎていないかい!
しかし呼吸を落ち着けて彼らのアカウントをよく見てみると、別に怪しいことをしているわけではなく、本当に純粋に自らのブログのPVや収益を伸ばすために、日々がんばっている人たちだったりします。
Twitterのフォロワーを増やすため、懸命に情報発信しているアカウントたち。「自分をフォローしておくといいことあるよ」の言葉は、退路を断つための覚悟みたいなものでしょう。自信がなくても宣言をしてしまう。それは大変に勇気の要ることです。
私の反応が歪みすぎているだけで、彼らに罪なし。
副業やブログで稼ぐ方法も、フォロワーを増やす方法も教えてくれなくていいから、淀みなく自分をPRできるメンタリティを分けてほしい。
引き続きカウンセリングのお世話になりながら、人と比べて判断する思考回路をショートさせたいものです。
今日のやままーケット
妊娠・出産関連の書籍や体験談のセルフ出版が読み放題になるので、昨年から長らくKindle Unlimitedに登録していましたが、このたび解約しました。
それでも、プライム会員は無料で読み放題になる「PrimeReading」というサービスは引き続き利用できます。Unlimitedよりも対象作品はぐっと減りますが、十分に楽しめるのでおすすめ。
ただ、基本的にマンガは読まないようにしています。
PrimeReading対象になるのはたいてい1巻のみで、続きはそれぞれ購入しなくてはならないから。ひとたび読み始めると気になってしまう、けれどお金はそうそう使えない、となるとフラストレーションが溜まるばかりです。
それでもなぜか手に取ってしまった、2022年7月現在PrimeReading対象作品となっているマンガ『不浄を拭うひと』。特殊清掃員の方のエッセイコミックです。
案の定、続きが気になってしまい悶々としておりますが、それでも、読んでよかった! めちゃくちゃおもしろかったです。
主なお仕事は「亡くなった方がいた部屋の掃除」なので、絶対に知ることができない世界を垣間見られます。シンプルな絵なので余計なことを考えずに、「こういうこともあるんだな」という情報だけ入ってくるのがすばらしい。
自死を予定している人が自ら依頼してくることもあるなど、切ない気持ちになるエピソードも……。でも描きっぷりや話の進め方が絶妙なので、サザエさんやちびまる子ちゃんを読んでいるような感覚で、さらっとシミジミできます。
初めて知ることがいっぱいで、好奇心もくすぐられます。超おすすめです。