※初回公開日:2018年1月4日
福岡県・小倉駅前の商店街で「24時間 おでん」の行灯に惹かれて「資(すけ)さんうどん」へ。九州3大うどんチェーンのひとつです*1。
資さんうどんのうどん
テーブル備え付けツールに「とろろ昆布」!
この時点で私は資さんうどんにかなり心を開きました。彼となら腹を割って話せる、そんな気分。
ビギナーはビギナーらしくごぼ天うどんをオーダーすべきだったのかもしれませんが、私はおかめうどんが大好きです。練り物、わかめ、しいたけがモリモリ入ったおかめはお店の個性が顕著に現れるおたのしみメニュー。そのお店を愛せるかどうかはおかめで決めてもいいくらいだ!
資さんうどんのおかめ。練り物(かまぼこ)には大きく「資」の字が刻まれています。
うどんを見つめてふと考える。資本主義社会のこと。投資のこと。資金繰りのこと。2000万円問題……資の字はいろいろなことを考えさせてくれます。
お肉(かしわ)が入っているのが特徴です。あっさりしていてとてもおいしかった。わかめのあたりにとろろ昆布を乗せて、海藻MIX。
資さんうどんのおでん
資さんうどんといえばおでんです。
調理場にどっかと鎮座するおでんぐつぐつコーナー。セルフサービスになっていて、うどんが出来上がるまでの間、おでんで「つなぐ」らしい(うどん、すぐできあがるだろうに……)。
私が初めて資さんうどんに行ったのは、まだ糖質制限ダイエットの名残が残っているころでした。うどん屋に入っておきながら、うどんを拒絶していたのです。そんな人間にとっておでんは救いの神!
ずらりとうどんメニューが並ぶなか、それらを頼まずにおでんをお願いするというのは失礼なことかもしれないと不安でした。居酒屋に行って「ソフトドリンクでもいいですか」と聞くのと同じくらい、勇気が要ること。どうしよう、適当にいちばん安いうどんを頼んでおくべきなのか?かといって残すのも悪いし……
などなどと悩みつつ、「うどんなし、おでんのみ」を遂行した思い出があります。
盛り付け終わると、お店の方が専用伝票を渡してくれます。基本のおでんダネは1本100円、ホルモン串系は1本130円。こんにゃくも、玉子も、ロールキャベツも、餅入り巾着も、ほとんど100円なのです。
なるべく「資さんうどん」ならではのものをと選び抜いたのが、こちら。手前から「資さんかまぼこ」「牛テッチャン」「牛すじ」 「豚バラ串」!
かまぼこは資さんうどんのトレードマーク。おでんを食べつつもまた資本主義社会に想いを馳せる……資産がほしい……
テッチャンは出川さんじゃなくてもヤバイヨと言いたくなる大きさ、そしておいしさ!コリコリとした食感は小さな子もきっと好きなはず。ごろっとした牛すじも期待を上回るうまさ!豚バラだけは味付けが異なっていて、あらかじめ甘く煮たお肉を出汁に浸けているのではないかと思います。甘くなくてもおいしい気がするなあ。
今年の帰省の際は「餅天」にチャレンジ。本当にお餅が入っていました。
資さんうどんは24時間営業で、おでんの持ち帰りも可能。なんなら鍋を持ってきて、そこにおでんをごっそり盛り付けて帰るというのも歓迎だそうです。近所にあったら毎晩のように通ってしまいそう。
ぼた餅も忘れずに
そして資さんうどんに来たからには忘れてはならないのが「ぼた餅(130円)」。店頭の行灯に「うどん」「おでん」と並列で掲げられているほどの看板商品です。
資さんうどんは北九州市を中心に展開しているようで、そういえば小倉あたりでは屋台にラーメンとおはぎが売られているなんて話を聞いたことがあります。同じ福岡でも福岡市内の人には「屋台deおはぎ」の文化はないようで、おもしろいですね。
小倉民のソウルフードのひとつと推測されるぼた餅。黒糖のようなよい香りと控えめな甘さ、ねっちり・もっちりとしたお餅が特徴的でした。和菓子店に引けを取らぬおいしさ。ごはんのお供にしても邪魔にならない慎ましい味がすばらしい!
「かしわおにぎり(1ヶ100円)」もおすすめとのこと。かしわおにぎりはごはん粒に粘り気があり、ごぼうの根菜特有の香りがふわっと口に広がるのがよいのです。あたためずに提供されるスタイルにもグッと来た。この、お弁当感!幕の内弁当のごま塩ごはんは常温に限る!温めないからこそおいしいものがあるのだ!
※公式サイト:資さんうどん
その他3大うどん
安さとエンカウント率なら「ウエスト」です。
夜になると居酒屋形態になるお店もあり、1人前300円という驚異のモツ鍋(けっこうおいしい)がいただけます。
のびる・ふえるうどんの異名をとる「牧のうどん」。うどんがどんどん汁を吸っていきますが、「追っかけ出汁」があるからだいじょうVです。
総じて言えるのですが、福岡のうどんは「思っているほどやわらかくない」です。たしかに表面はふわっとしているけれど、ちゃんと真ん中にはコシがある。舌と上顎で咀嚼できるようなものではないので、さぬきうどんラヴァーの皆さんにもぜひ、食わず嫌いせずに1度は召し上がっていただきたいと思っています!
*1:『福岡人志、』でも紹介!福岡三大うどんのウエスト・資さんうどん・牧のうどん – まちネタ 福岡の常識 - ファンファン福岡