※初公開:2016年12月9日※
こんばんは、リライトの時間です。
2年半前に書いた「ファミマのつくね串を食べたらうっかり当たってしまったけどどうしよう」という話です。
飲んだ帰り道、ファミリーマートのホットスナックコーナーにある「つくね串」を食べながら帰路につくのがお気に入り。これまでは俄然「ファミチキ」だったけれど、私の胃袋も老化したのか、脂が少しヘヴィに感じるようになりました。
……と、2016年時点で書いていましたが、2019年のいま、「この大うそつき!」と言いたい。ファミチキはいまでも大好物です。食べないようにはしていますけれど。
さて、上で紹介したつくね串は正式名称「鶏つくね串タレ(なんこつ入り)」。
「タレ」と言いつつも表面にそれがかかっているわけではなく、「タレ風味」としてお肉に練りこまれています。
甘たるくなく、それでいてしっかりした味。軟骨のゴリゴリっとした食感もよく、たった100円で「うん、お肉食べたな」という実感が得られる食べごたえがすばらしい。
串に刺さっていて食べ歩きしやすいというのも、当時の私のお気に入りでした。お行儀が悪いことは百も承知、それでもやめられないのが習性というものです。
(おうちの夜ごはんとして正座して食べたら、ここまでおいしくは感じないと思います)
ファミマの串のハッピーシステム
「串ものホットスナック」といえば、アメリカンドッグにフランクフルト、それからつくね串です。いまは増えているのかもしれませんが、2016年時点では彼らこそが三銃士であった。
この串には、ガリガリ君も驚きの「当りくじ」制度が採用されています(※ニュースリリースはこちら)。
くじ運を浅草寺で使い果たしてしまったせいか(”凶”率が異常に高いと言われるなかで”大吉”)、これまでそこそこ、つくね串をひいきにしてきたつもりなのに、一度たりとも当り棒に遭遇したことがなかったのです。
そういえばガリガリ君も当たったためしがないな。九州の方ならおわかりいただけると思いますが、ブラックモンブランも当たりを出したことがない。
そんなわけなのでいつもどおりムシャムシャと食べました。
なにげなく、ふと手元に残った棒を見れば
「当り!!ファミマで鶏つくね串もう1本」
お、お、お、送り仮名!
漢検的にはアウトな表記でありますが、当たりであることには違いありません。
ところで当たるはずがないと思っているのに一応見てしまうあたりが、我ながらとてもかわいらしいと思います。
そしてピュアに驚きました。夜道で「ぉぉ」くらいの声は出しました。えも言われぬ高揚感……これが「当たり」の感覚なのか!ビンゴでダブルリーチを自慢しているときとは、気分が全然違う!!
しかし身体の熱は数秒のうちにシュンと冷めました。むしろ戸惑いの気持ちに立ちすくんでしまったのです。
当たったことはうれしいけれど、これ………どうしよう?
いまからファミリーマートに引き返してもう1本もらえばいいのです。
が、お代わりしたい気分ではない。ならば捨てればいいのに、なぜだろう、捨てられない。たかだか100円ほどのお手ごろ商品なのに、100円硬貨よりも愛おしい。手放せない。
「当り」と老化
悩みながらトボトボ歩いて持ち帰り、ひとまず洗いました。
捨てるに捨てられず、
キッチンペーパーに包んでみました。
それからというもの、「謎のキッチンペーパースティック」を持ち歩く日々。そのへんのお守りよりも、よっぽど大事に扱っていたかもしれません。
シラフのときにファミリーマートに立ち寄るたび、レジ前のつくね串を見てはバッグの中の「当り棒」の姿が脳裏をかすめるのだけれど、アラサー女がこれをどんな顔で出したらいいのやら。
キッチンペーパーをうやうやしく開封する姿は誰からも見られたくないし、かといっていきなり当り棒だけ出して、店員さんにアミラーゼを纏った棒だと思われるのも嫌です(店員さんはどういう気分で当たり棒を受け取っているのだろう)。
宴席の帰り道に「ひとり二次会」的にファミリーマートに立ち寄り、酔いの勢いに任せて当たり棒を出せば万事解決しそうなものですが、そういうときに限ってつくねが売り切れていたり、バッグの中に当たり棒があることを忘れていたり……。
そうこうしているうちに、もう1ヶ月は経っているぞ…。
もはや当たり棒は私の生活のパートナーと化している気がします。
当たり棒と対峙したとき、喜びの気持ち以上に
「お代わりするには胃袋が追いつかない」
「後日レジで当たり棒を差し出すのが恥ずかしい」
といった気持ちが感じられたら、それは「もう若くない」ことの証なのかもしれません。
もうチョコボールの銀のエンゼル(金とは言わない)にも喜べないのかな…。
さて、手元に残った当り棒、どうしよう。
我につくね神のご加護があらんことを。
※後日談:ちゃんと交換しました。どういうシチュエーションで交換したのかまったく覚えていません。