こんばんは、赤羽の時間です。
「赤羽」というと清野とおるさんの『東京都北区赤羽』および山田孝之さんのドラマ、『孤独のグルメ』などの印象が強く、「おお、”あの”赤羽に来てしまった」というのが第一感想でした。
「マカロニ」のおじさんに会いに行ってみたいけれど、私は根が至極ふつうなのでたぶん戸惑ってしまいます。ゴールデン街に行っても戸惑うようなふつうっぷり。たぶんゲイバーなどでは盛り上がれず、空気が読めない女として片付けられるでしょう。自分でもそんなつまらない人間であることが嫌なのです。
喫茶「豆電」でプリンを食べるところからスタート
まず訪れたのは喫茶店「豆電」さんです。
「きっと雰囲気がすきだと思う」と紹介していただきました。調べてみれば大変おいしいプリンが名物で、平日(水曜除く)16時までの営業とのこと。駅から少し歩きます。
まさかこの通りに喫茶店があるとは思いもしませんでした。ちなみに上記写真の真ん中が、豆電さんです。
自己主張控えめ。これはいわゆる「隠れ家カフェ」か?おしゃれなところなのか?だとしたら緊張するなあ、私そういうところが好きだと思われていたのかあ、意外だあ、中目黒に8年間も住んでいたオーラを醸し出しちゃっているのかなあ、そうかあ。
入り口付近の手書きホワイトボードを発見するや、「私は確実にこの喫茶店のファンになる」と思いました。カップのイラストをもう少し小さく描けば、いろんなものが救われそうです。でもそのまま突っ切っている。たまりません。
滑り込みセーフの時間帯でしたがお客さんがちらほら。
謎の置物が勢揃いしたカウンター席を陣取りました。手前の黄色い彼はきっと「金運おばけ」だと思います。我に金運をお授けください……
金運おばけと同じくらい黄色い、かためのプリン。「豆電ブレンド」と一緒にいただきます。
ふと、プリンのかたい・やわらかい戦争に想いを馳せる。
「なにがトロトロやわらかプリンだ!昔ながらの手づくりのコツコツプリンがいいんだい!」
「むっ、なにを言うか!トロトロを目の敵にしすぎたせいでかたくなりすぎやがって!自然なかたさで勝負してみろよ!」
……というわけで誕生しました、と言ってもおかしくない、自然なかたさのプリンです。とろけないまでも、なめらか。カラメルソースも自然な甘さで、全体的にやさしい印象を受けました。コーヒーもおいしかったです。チューリップ型の、冷めにくい仕様のカップがかわいらしい。
実はこの間、たいへん偶然にも知人とお店で遭遇していたのでした。私はこういうときにすぐ声をかけられないものですから、声をかけていただき助かりました。平日の赤羽、豆電さんで誰かと会えるとは思いもしなかったことです。いつでもご機嫌に過ごしていないと、思わぬところで恥をかいてしまいますね。
おでん「丸健水産」でカップ酒のだし割を
なにせ初赤羽、知人からいろいろなお店を紹介されていましたが、いざ行こうとすると悩むものです。豆電さんで頼れるグルメマスターと遭遇できた私は、有名なおでん屋さんに連れて行ってもらいました。丸健水産さんです。
休日ともなると長蛇の列ができるとのことでしたが、平日の17時ごろ、待機列なくラッキーでした。
なんかいろいろルールがあるのは、パッと見でわかりました。
ずらりと並ぶおでん。丸健水産さんは練り物のお店とのことで、いろんなさつまあげに興味津々です。しかし私はビギナー。単品注文をして「ハァ……お客さん、わかってないね」なんて顔をされたら泣いてしまいます。郷に入っては郷に従え、従うルールが見えるまでは初々しく振る舞うべし。背伸びをしてはいけません。ここは「おでん5種+1ドリンク」で800円のおでんセットで様子を見ることにします。
はんぺんがとにかくおいしいとのことだったので、それだけ単品オーダーすると、いまは出せないとのことでした。仕込み中だったのかも。無念です。
おでんセットの5種類はランダムです。タマゴは必ず入るようでした。出汁がおいしいのでコンニャクもとてもうまい。厚揚げには感動しました。ああ、さつま揚げを追加で頼んでおけばよかったか。
ドリンクは「マルカップ」という通称のカップ酒にします。「あと50CC」というところまで飲むと、おでんの出汁を入れてくれるという、有名なアレです。これをやらずには帰れまい。
お酒が少し残ったカップと、だし代50円を握りしめてカウンターへ。どんなに待機列が伸びていても、割り込んで入っていっていいそうです。
店員さんによってはもっとたっぷりと唐辛子を入れてくれるそうです。ずっと飲んでいられそうなおいしさでした。風邪を引いたときにすすりたい。おかゆなんかよりこっちのほうがうれしい。
赤羽の居酒屋さんはどこもかしこも「酔っぱらいお断り」の張り紙が貼られていました。でも酔っ払いにはそのメッセージが読み取れないと思います。
丸健さんは「他店で飲んできた人にはお酒は1杯しか提供しない」というルールがあるそうですのでご注意ください。「おごり おごられ 禁止」なのに、だし割用の50円を同行してくれたグルメマスターにもらってしまった……今度懺悔室に入っておきます。
まだまだ知らない赤羽
最後に「桜商店」という激安の立ち飲み屋さんを紹介してもらい、立派にはしご酒を果たすことができました。豆電さんに行って、グルメマスターに会えてよかった……。とにかくお店が多くて目移りするので、「ここは安くていいですよ」などのひとことがあるだけで助かりました。ありがとうございました!
そしてそういうお店は早い時間からほどよく賑わっていた。有名な「まるます家」さんなどは平日夕方から行列でびっくりです(行列に並ぶ気はしない)。
次に行く機会があったら、下記の「洋居正(よいしょ)」さんに行きたいです。
もうすこし近所だったらちょいちょい遊びに行きそうなものですが、上野や浅草が近場にあると、よほどのキッカケがないと難しい。
ちなみに今回の「よほどのキッカケ」は、浅倉大介さんのソロライブ(クラブイベント)でした。ゲストにコタニキンヤさんがいらっしゃり、最後に大ちゃんがハイタッチしてくださって感無量でした。
さて今回の赤羽珍道中、丸健水産でたまたま隣にいた「一軍女子」の話題を中心にPodcastでもお話ししました。よろしければどうぞ!二軍の妬み力!